ドル円、108.90台へ上昇するも200日移動平均線を前に伸び悩む展開(11/26朝)

25日(月)の外国為替市場でドル円は「じり高」推移。

ドル円、108.90台へ上昇するも200日移動平均線を前に伸び悩む展開(11/26朝)

ドル円、108.90台へ上昇するも200日移動平均線を前に伸び悩む展開

海外時間の為替概況

25日(月)の外国為替市場でドル円は「じり高」推移。@トランプ米大統領による「米中合意は非常に近い」との発言(11/22)や、A習近平中国国家首席による「相互尊重と平等の原則に基づき、米国との第1段階合意をまとめたい」との表明(11/22)、B環境時報(中国共産党機関紙・人民日報傘下)による「米中の第1段階合意が非常に近づいている」との報道(11/25)、C市場予想を上回る米・11月ダラス連銀製造業活動指数(結果▲1.3、予想▲3.8)の結果、D香港情勢の改善期待、E米主要株価指数の底堅い動き(ダウ平均株価は一時155ドル高)が支援材料となり、米国時間午後にかけて、約1週間ぶり高値となる108.97まで上昇しました。もっとも、200日移動平均線108.95や、心理的節目109.00を前に失速すると、引けにかけて伸び悩む展開に。本稿執筆時点(日本時間4時00分現在)では108.94近辺で推移しております。

一方、ユーロドル相場は「上値の重い」展開。欧州時間朝方に一時1.1032まで上昇するも、米中改善期待を背景に対主要通貨でドル買いが強まると、ECBによる根強い追加緩和観測も重なり、米国時間にかけて1.1004まで下落しました。引けにかけて小反発するも上値は重く、本稿執筆時点(日本時間4時00分現在)では1.1008近辺で推移しております。尚、この日発表されたドイツ・11月IFO景況感調査(結果95.0、予想95.0)は市場予想通りの結果となっております(ユーロドルへの影響は限定的)。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は、海外時間にかけて続伸し、約1週間ぶり高値108.97まで上昇しました。この間、一目均衡表転換線や同基準線、ボリンジャーミッドバンドを上抜けする等、テクニカル的に見て「底堅さ」が確認されます。もっとも、心理的節目109円手前では戻り売り意欲も根強く、昨日は200日移動平均線108.95付近で足踏み状態となりました。本日は同水準(200日移動平均線)を突破できるか否かに注目が集まります(上抜け出来ればセンチメント改善でもう一段上昇する可能性大。一方上抜け出来ず反落に転じれば失望感から俄かロングの投げが加速する恐れあり)。

一方、ファンダメンタルズ的に見ると、@日米金融政策格差(利下げに踏み切ったFOMCと、追加緩和の見送りを決めた日銀)や、Aトランプ米大統領の弾劾リスク(米下院はロシア疑惑捜査への虚偽報告を巡りトランプ米大統領の調査を開始)、B米経済の先行き不透明感(昨日はダラス連銀製造業活動指数が市場予想を上回るも、シカゴ連銀全米活動指数は市場予想を下回る冴えない結果に)、C米中協議を巡る先行き不安(含むトランプ米大統領による香港人権法案への署名)など、ドル安・円高に繋がり易い材料が燻っています。

以上の通り、ドル円はテクニカル的に「持ち直し」の兆しが見られるものの、ファンダメンタルズ的な「弱さ」が続伸を阻む展開が予想されます。200日移動平均線や、心理的節目109円に上値を抑制されれば、俄かロングの投げを巻き込みながら、ドル円が再度下落に転じるシナリオも想定されます。米中関係を巡っては、トランプ米大統領や習近平国家主席の発言を通じて足元楽観的な見方が広がりを見せつつありますが、米中報道がこれまでも二転三転してきた経緯を踏まえると、最終合意締結に至るまでは予断を許さないと考えられます。米感謝祭(11/28)を前にネガティブなヘッドラインが報じられるリスクもあり、本日は米経済指標(新築住宅販売件数や、リッチモンド連銀製造業指数、CB消費者信頼感指数など)や米中を巡るヘッドラインを睨みながらも、ドル円がやや「伸び悩む」展開をメインシナリオとして予想いたします(109円台に乗せた場合も戻り売りに押される展開)。

本日の予想レンジ:108.50ー109.25

ドル円、108.90台へ上昇するも200日移動平均線を前に伸び悩む展開

ドル円日足

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