ドル円、方向感に欠ける展開。本日は米CPIとパウエル講演がメインイベント(11/13朝)

12日(火)の外国為替市場でドル円は方向感に欠ける展開。

ドル円、方向感に欠ける展開。本日は米CPIとパウエル講演がメインイベント(11/13朝)

ドル円、方向感に欠ける展開。本日は米CPIとパウエル講演がメインイベント

海外時間の為替概況

12日(火)の外国為替市場でドル円は方向感に欠ける展開。アジア株や欧米株が堅調に推移する中、アジア時間引けにかけて、一時109.29まで上値を伸ばすも、トランプ米大統領がエコノミッククラブでの講演で「米国は公然と利下げしている国々と競争している」とFRB批判を再開すると、米長期金利低下→ドル売りの流れが強まり、米国時間午後にかけて、108.97まで下げ幅を広げました。もっとも、米中交渉の詳細については殆ど触れず、方向感を決定づけるには至りませんでした(米中貿易合意は近いとしつつも、決裂なら関税引き上げとのスタンスを示すに留めた)。

ユーロドル相場は上値の重い展開。欧州時間序盤に発表されたドイツ・11月ZEW景況感調査(結果▲2.1、予想▲13.0)が市場予想を上回ったことで、一時1.1036まで上値を伸ばすも、アジア時間に記録した高値1.1039に届かず失速すると、その後は、デギンドスECB副総裁による「(金融政策の副作用への認識を示しつつも)一段の行動を起こす用意があり、必要に応じて一段の措置を実施する」との発言や、トランプ米政権によるEUからの輸入車関税を巡る思惑が重石となり、米国時間午後には、1.1003まで下落しました。もっとも、1.10丁度割れが阻まれると小反発に転じ、本稿執筆時点(日本時間4時現在)では、1.1008で推移しております。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は109.50近辺のレジスタンスに続伸を阻まれる形で反落に転じましたが(11/7高値109.49、11/8高値109.48)、一方、下値では200日移動平均線109.03近辺にサポートされる動きが続いております。108円台半ばに控えるサポートライン(添付チャートの緑線)を割り込まない限り、「上昇トレンド継続」と判断できるでしょう(=108円台後半は押し目買いポイント)。

ファンダメンタルズ的に見ても、@日米金融政策格差(利下げに踏み切ったFOMCと、追加緩和の見送りを決めた日銀)や、Aトランプ米大統領・弾劾リスク、B米経済の先行き不透明感、C香港情勢の悪化、D米中協議を巡る先行き不透明感など、ドル安・円高に繋がり易い材料が燻るものの、株価がグローバルに底堅さを堅持する中、リスク選好の動きは継続中と判断できます。トレンド転換が確認されるまでは、安値圏での突っ込み売りは危険と考えられます。

本日は、米消費者物価指数や、パウエルFRB議長議会証言に注目が集まります。米消費者物価指数が市場予想を上回る伸びを示したり、パウエルFRB議長よりタカ派的な発言が見られれば、米長期金利上昇→ドル買いの流れが強まり、直近1週間で2度止められている109.50レジスタンスを突破するシナリオも想定されます。香港情勢や米中協議を巡るヘッドライン、グローバルな株価動向を睨みながらも、本日も底堅い動きをメインシナリオとして予想いたします(アジア時間はやや下落する可能性があるものの、108円台半ばから後半は押し目買いに下支えされると予想)。(本日の予想レンジ:108.50ー109.50)

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ドル円日足

オーダー/ポジション状況

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