米9月雇用統計指標の予想(19/10/4)

日本時間、2019年10月4日21時30分に発表を予定しています。

米9月雇用統計指標の予想(19/10/4)

米9月雇用統計指標の予想

本日米失業率関連の指標が発表されます。今回の予想値は下記になっています。

米9月雇用統計指標の予想

(今回発表予想)10月4日9時現在

米9月雇用統計指標の予想 2枚目の画像

(黒線の右側は今回の米国失業率予想を加味しています)

失業率…
8月の失業率は予想通りの結果になりました。9月の予想も前回同様の3.7%で変わらず、予想レンジも±0.1%ですので、今回もこれを逸脱しない限りは相場に材料視されないと思います。目先はドルの地合いが弱いので、3.9%越える数値になるとドルには影響を与えそうです。逆に3.5%を下回る数値で、NFPが予想を越えれば、今週緩んでいる米金利が反発する可能性あります。急激に盛り上がっている年内2回利下げが萎むと思われます。
上のチャートを見てもオレンジの米国は2月以降3.6〜3.8%レンジで横這いになっています。欧州は若干改善、日本は横這いを続けています。

非農業部門雇用者数(NFP)…
8月のNFPは予想を下回る13.0万人となりました。完全雇用状態に近いと言われている状況では決して悪い数値ではありませんが、予想が16万人の上、レンジ上限が23万人でしたので、失望に変わりました。
9月の予想は14.8万人増で、レンジも8.5万人〜18.5万人と、平均値から大きく外れた数値とはなっていません。但し、水曜日に発表されたADP社民間雇用者数が予想14万人に対して結果は13.5万人でしが、8月を19.5万人から15.7万人と大きく下方修正したことから、9月は実質9.7万人増と見做されました。
下記チャートを見ると1年間の総計では、NFPとADP共に、若干ながら新規雇用数が減っています(青の矢印)。

米9月雇用統計指標の予想 3枚目の画像

青:NFP、オレンジ:ADP
今回もADPとNFPの比較をしてみます。
ここ1年間を見るとNFPとADPが同じ程度の伸びを辿っています。
(本来は公務員も含むNFP>ADPが基本です。ここ最近は約1.5〜3万人程度が公務員増となっています。)

ADP社は2018年10月〜2019年9月までで215.1万人、NFPの2018年10月〜8月が196.6万人で、単純比較ではこの誤差18.5万人が予想されます。また11ヶ月間の両者平均誤差が5.1万人(NFP>ADP)ですので、ADP社にこの人数を加えると220.2万人となり、NFPの11ヶ月分が196.6万人ですので、9月は23.6万人が推計されます。またここ3ヶ月の誤差は平均▼8.5万人(ADP>NFP)で、ここから勘案するとNFPの9月分は10.0万人になります。予想レンジとしては幅広いですが10.0万人〜23.6万人が推計され、上振れの可能性もあります。

平均時給…
8月平均時給は予想を上回る+0.4%になりました。
この数値自体はかなり良かったですが、今回の予想は+0.2%とかなり下がります。それでも年率ベースでは+3.2%(8月も+3.2%)で変わらずとなっており、米国消費は堅調推移が予想されます。

ドル円相場ですが、昨日の米貿易収支予想内でコメントした最初のサポート106円40
銭〜50銭に止められて107円手前まで戻りました。依然としてドルが弱い状態は変
わりませんが、若干下ヒゲが長いことで一度下値トライに失敗した形です。今日の雇
用統計の数値次第で再度ここの強さをトライすることになります。流れは106円方向
狙いになっています。
上値は107円40銭、107円80銭〜90銭、108円40銭の抵抗線は変っていません。
もし予想以上の数値が出た場合に何処までトライできるかを見ます。
(2019年10月4日11:11、1ドル=106円76銭、1ユーロ=1.0983ドル)

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