ドル円、冴えない米経済指標とトランプ米大統領の中国批判を背景に一時107円割れ
海外時間の為替概況
24日(火)の外国為替市場でドル円は上昇後に急反落。@中国代表団が「米モンタナ州の農家への視察を取り止めたことは米政権の要請だった」との報道や、A中国政府が「米国産大豆購入に関して報復関税なしで輸入できる新たな措置」を発表したこと、Bドイツ・9月Ifo景況感指数(結果94.6、予想94.4)が市場予想を上回ったことに伴う安堵感が支援材料となり、ドル円は欧州時間朝方に一時107.79まで上値を伸ばしました。しかし、一目均衡表転換線に続伸を阻まれると、C米・9月リッチモンド連銀製造業指数(結果▲9、予想1)の急低下や、D米・9月コンファレンスボード消費者感指数(結果125.1、予想133.5)の冴えない結果、Eトランプ米大統領が国連総会の演説で中国を批判したこと、F米10年債利回りが急低下したこと(1.720%→1.632%)、G米民主党議員によるトランプ米大統領弾劾の機運が高まっていること等が重石となり、米国時間午後にかけて、9/9以来、約2週間ぶり安値となる106.96まで急落しました。引けにかけて小反発するも上値は重く、結局107.10近辺でのクローズとなっております。
一方、ユーロドルは底堅い展開。欧州時間に発表されたドイツ・9月Ifo景況感指数(結果94.6、予想94.4)が市場予想を上回ったことや、米経済指標(米・9月リッチモンド連銀製造業指数や米・9月コンファレンスボード消費者感指数)が冴えない結果となったこと、米長期金利が急低下したことなどが支援材料となり、米国時間引けにかけて、1.1025まで上昇しました。もっとも、一目均衡表転換線(1.1019)や、ボリンジャーミッドバンド(1.1029)付近では戻り売り意欲も根強く、伸び悩むと、引けにかけて小反落。結局1.1020近辺でのクローズとなっております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は、FOMC直後(9/19)に記録した108.48をトップに「反落」に転じました。この間、@90日移動平均線や、A一目均衡表転換線を割り込んだこと事に加えて、昨日は、Bボリンジャーミッドバンドや、C一目均衡表雲上限も下抜けしました。D8/26安値と9/3安値を結んだサポートライン(下値支持線)も下抜けしており、ドル円はテクニカル的に見て「下落リスク」が高いと判断できます。
ファンダメンタルズ的にも、米中を巡る先行き不透明感が再燃している他、世界的な景気減速懸念を背景としたリスク回避ムードが強まりつつあります。昨日は、米・9月リッチモンド連銀製造業指数や、米・9月コンファレンスボード消費者信頼感指数が急低下したことで、ドル円は大きく下落しました。本日発表される米・8月新築住宅販売件数が市場予想を下回る結果となれば、一目均衡表雲下限(106.60)割れを試す展開も想定されます。米長期金利の急低下(米10年債利回りは、9/13に記録した1.908%からも足元1.632%まで急低下)も重石になると見られ、当方では、短期的にも中長期的にも「ドル円相場の下落」をメインシナリオとして予想いたします。(本日の予想レンジ:106.60ー107.50)
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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