ドル円、米中問題や欧州景気下振れ懸念を背景に約2週間ぶり安値圏へ
海外時間の為替概況
23日(月)の外国為替市場でドル円は下落。中国代表団が「米モンタナ州の農家への視察」を取り止めたことに伴う米中協議進展期待の後退に加えて、ドイツの総合PMI(結果49.1、予想51.5)が約7年ぶり低水準に落ち込んだことに伴う世界的なリスク回避ムードの高まりがドル安・円高の背景。米長期金利の低下も重石となる中、ドル円は約2週間ぶり安値となる107.32まで下げ幅を広げました。もっとも、その後に発表された米・8月シカゴ連銀全米活動指数(結果0.10、予想▲0.03)と、米9月総合PMI(結果51.0、予想50.7)が市場予想を上回ると下げ渋り、結局107.45近辺まで持ち直してのクローズとなっております。
ユーロドルは軟調な展開。欧州時間に発表されたドイツの総合PMI(結果49.1、予想51.5)が約7年ぶり低水準に落ち込み、拡大と縮小の分岐点である50を約6年半ぶりに割り込んだことで、欧州経済の先行き不安→ECBによる追加緩和観測(マイナス金利の深掘りや資産買い入れ規模の拡大期待)→欧州債利回り低下→ユーロ売りの流れが強まりました。ユーロドルは心理的節目1.10ちょうどを割り込むと、7営業日ぶり(9/12のECB理事会以来)安値となる1.0965まで下げ幅を広げました。もっとも、本日発表されるドイツ・9月Ifo景況感指数を前に様子見ムードも根強く、下げ渋ると、引けにかけて反発。結局1.0990台でのクローズとなっております。
ドル円のテクニカル分析
ドル円は、FOMC直後(9/19)に記録した108.48をトップにその後反落に転じました。この間、@90日移動平均線や、A一目均衡表転換線を割り込むなど、テクニカル的に見て、上値の重さが意識されます。但し、一目均衡表雲上限(107.19)や、ボリンジャーミッドバンド(107.18)をバックにした押し目買い意欲も根強く、本日は同水準を割り込むことが出来るか否かがポイントとなりそうです。
ファンダメンタルズ的には、米中を巡る先行き不透明感が再燃している他、欧州経済の減速懸念がリスク回避ムードを強めつつあります。昨日は、米国の総合PMIが市場予想を上回ったこと何とか持ち堪えましたが、本日発表される米・9月リッチモンド連銀製造業指数や、米・9月コンファレンスボード消費者信頼感指数が市場予想を下回る結果となれば、ドル円が再び下落に転じる恐れもあり、ダウンサイドリスクに引き続き警戒が必要です。米長期金利の急低下(米10年債利回りは、9/13に記録した1.908%からも足元1.668%まで急低下)も重石になると見られ、当方では、ドル円相場の下落をメインシナリオとして予想いたします。(本日の予想レンジ:107.00ー108.00)
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:上村 和弘
2019.09.24
ドル円 欧米日の金融政策通過、米中問題再び不透明、8月26日からの戻り一巡となるか(週報9月第4週)
8月26日からのドル高円安基調が9月19日高値からの失速によりブレーキがかかった状況、ないしはすでに戻り一巡から下落期に入ってきた印象がある。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2019.09.23
基本はレンジか、ただドル下落にも要注意(9/23夕)
週明け23日の東京市場は、揉み合い。東京休場もあり、薄商いのなか動意に乏しい。107円後半の20ポイント足らずのレンジ取引に終始している。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。