レンジ取引継続か、日米協議の行方は如何に(7/24夕)

24日の東京市場は、横ばい推移。終日を通して値動きは20ポイントにもとどかない凪相場で、当然方向性も乏しかった。

レンジ取引継続か、日米協議の行方は如何に(7/24夕)

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24日の東京市場は、横ばい推移。終日を通して値動きは20ポイントにもとどかない凪相場で、当然方向性も乏しかった。

ドル/円は108.15円前後で寄り付いたものの、売買は手控えムード。米金利や株価の動きなどをにらみつつ、積極的な取引は見送られている。108.10-30円といった非常に狭いレンジ内での一進一退、横ばい推移だった。16時時点では、108.10-15円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか値動きそのものは決して大きくなかったが豪ドルが冴えない。豪州系銀行が中銀による追加利下げ予測を前倒しさせたとされ、それが嫌気されていたという。

一方、材料的に注視されていたものは、英国を含め、久しぶりの「欧州ファクター」について。
昨日欧州の早い時間帯に、まずは事前予想通りながら「英保守党党首に離脱強硬派のジョンソン氏が選出」されている。それに対し、トランプ氏や安倍氏などから祝意コメントがとどくなか、EU首席交渉官からは「英国のEU離脱協定案の批准と、秩序ある離脱実現に向けて建設的に取り組むことを楽しみにしている」などと早くもプレッシャーのうかがえる発言も聞かれていた。

そんな英国は、別途イラン情勢について、中東ホルムズ海峡における船舶の安全確保に向け欧州諸国と連携する計画を打ち出していたが、このたびフランス、イタリア、デンマークが賛同を示したと報じられている。そのほか、スペイン下院において「サンチェス暫定首相が信任投票で否決」されており、新政権樹立へ暗雲が立ち込めてきた感も否めない。

そのほか単発モノとしては、改善の兆しが見えない日韓情勢に関し、「WTOにおける日韓担当者の議論は議事進行の遅れから2日目(24日)へと持ち越し」となったほか、市場の関心が高い貿易問題について、ブルームバーグが「USTR代表ら米高官が北京を訪問、29日に通商協議を行う」と米中情勢を報じたことに続き、日米は日本農業新聞が「日米両政府は、貿易協定交渉の閣僚級協議を8月1日にも開く方向で調整中」などと指摘、短期間での連続協議が思惑を呼んでいた。

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ドル/円はレンジ取引。今月10日に上値トライし109円直前まで上昇したのち今度は下値をトライ、18日に安値107.21円を記録し、当面のレンジの上下とも確認してしまった感を否めない。本日以降、注目材料が少しずつ増えていくだけに予断は許さないが、基本的には前述した7月以降のレンジ(107.21-108.99円)のなかでの一進一退をたどりそうだ。いずれにしても、それからすると本稿執筆時に推移している108.10円水準はちょうど真ん中。非常に居心地の良いレベルと言えるかもしれない。

材料的に見た場合、懸案事項のひとつである「米債務上限問題」は一応の解決をみたものの、それでも「北朝鮮情勢」や「イラン情勢」のほか「貿易問題」、「金融政策」など、米国に関する要因はいまだ目白押し。なかでも市場は「米金融政策」への関心が引き続き高いが、24日から日米事務レベル協議が実施されることに続き、先でも指摘したように来月上旬にかけて日米、米中の協議が相次ぐ「米貿易問題」にも要注意。また、WTOを舞台にした日韓双方の激しいやりとりを警戒する声も聞かれていた。

テクニカルに見た場合、2週間ほど続く107.21-108.99円というやや広めのレンジのなかでの推移だが、足もとは短期の抵抗である108.30-40円をうかがう様相を呈している。まずは短期抵抗をめぐる攻防が注目され、超えれば108.99円の月間高値が視界内に。
対するサポートは107.90-108.00円で、割り込むと逆に先で取り上げたレンジの下限107.21円が意識されそうだ。

一方、材料的に見た場合、7月の総合PMI速報や6月の新築住宅販売件数といった米経済指標が発表される予定となっている。再三再四指摘しているように、「米金融政策」に対する市場の関心が高いなか、発表される米経済指標は総じて良好だったが、昨日の7月リッチモンド連銀製造業指数など複数指標が失望を誘う内容だった。再び好指標が発表されるのか否か、注視している参加者は少なくない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、107.70-108.50円。ドル高・円安方向は、昨日高値で本日東京でも越えられなかった108.25-30円をめぐる攻防にまずは注視。近いレベルである108.30-40円はなかなか強い抵抗で、上抜ければ108.61円などがターゲットに。

対するドル安・円高方向は、安値107.21円を示現後、ドルの下値を少しずつ切り上げてきている感。そのため、最初は108円前後そして107.80円レベルなどがサポートとして意識される展開か。底堅いイメージだが、割り込めば直近安値107.21円が再び視界内に捉えられかねない。

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ドル円日足

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