ドル円、良好な米小売売上高で上昇するも転換線に続伸を阻まれる展開。ユーロは雲下抜けが実現(7/17朝)

16日の海外市場でドル円は上昇。

ドル円、良好な米小売売上高で上昇するも転換線に続伸を阻まれる展開。ユーロは雲下抜けが実現(7/17朝)

ドル円、良好な米小売売上高で上昇するも転換線に続伸を阻まれる展開。

海外時間の為替概況

16日の海外市場でドル円は上昇。注目された米6月小売売上高(結果0.4%、予想0.1%)が市場予想を上回ったことや、米6月鉱工業生産の内訳の製造業部門(結果0.4%、予想0.2%)が良好な結果を示したこと、米7月NAHB住宅市場指数(結果65、予想64)が市場予想を上回ったこと等が材料視された格好。ドル円は108円台をクリアに上抜けると、一時108.38まで上値を伸ばしました。もっとも、一目均衡表転換線(108.34)付近では戻り売り意欲も根強く、続伸を阻まれると、トランプ米大統領による「自分が望めば中国からの輸入品に追加関税を課すことができる」との発言や、パウエルFRB議長による「米景気拡大を後押しするため適切に行動する」との発言が重石となり、NY時間午後にかけては再び反落。結局108.25付近まで押し戻されてのクローズとなっております。

一方、ユーロドル相場は上値の重い展開。欧州時間に発表されたドイツ7月ZEW景気期待指数(結果▲24.5、予想▲22.3)が市場予想を下回ったことや、同現況指数(結果▲1.1)が2010年6月以降最低水準(マイナス圏への転落)を記録したことが背景。良好な米経済指標を受けたドル買いも重なる中で、NY時間には一時約1週間ぶり安値となる1.1202まで下げ幅を広げました。引けにかけて小反発するも上値は重く、結局1.1210近辺でのクローズとなっております。

ドル円のテクニカル分析

ドル円は、市場予想を上回る米経済指標を背景に上昇に転じましたが、一目均衡表転換線に続伸を阻まれる形で失速しました。先々週以降、米雇用統計、米CPI、米PPI、米NY連銀製造業景況指数、米小売売上高と、良好な米経済指標が相次いでおりますが、それでも尚、今月末のFOMCでの大幅(50bp)利下げ期待が根強く、米長期金利の伸び悩みがドル円の上値を抑制している状況です。一目均衡表「雲」が垂れ下がってくることを考慮すれば、ドル円の上値余地は日に日に狭まってくると予想されます。本日発表される米6月住宅着工件数や米6月建設許可件数、ベージュブック(米地区連銀経済報告)が冴えない結果となれば、ドル円が再び下落に転じる可能性もあり(※月末FOMCまでは強い経済指標への反応が鈍い一方、弱い経済指標には反応し易い地合い)、リスクは依然下向きと考えております。108円台前半は戻り売りポイントとなりそうです。(予想レンジ:107.50ー108.50)

ドル円、良好な米小売売上高で上昇するも転換線に続伸を阻まれる展開。

ドル円日足

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