ドル円 レンジ取引続くか、要人発言など注意(6/6夕)

6日の東京市場は、ドルが小安い。108円台前半のレンジ取引で、明確な方向性は乏しかったものの、終盤にかけて下値トライの機運が高まっている。

ドル円 レンジ取引続くか、要人発言など注意(6/6夕)

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6日の東京市場は、ドルが小安い。108円台前半のレンジ取引で、明確な方向性は乏しかったものの、終盤にかけて下値トライの機運が高まっている。

ドル円は108.40-45円で寄り付いたのち、しばらくは揉み合い。108.20-45円といったレンジ取引をたどっていたが、夕方にかけて底割れすると、日中安値の108.05-10円まで下落した。108円は取り敢えず回避された格好だが、16時時点でも結局、ドルの日中安値圏で推移、欧米時間を迎えている。
なお、ビットコインは、これまでより値幅そのものは狭いが依然として値動きは荒っぽい。未明には7600ドル前後の目先安値を示現後、7800ドルまで半ば上昇。しかし、反落に転じると7600ドル台前半へ。そこから再び買われると7800ドル半ばまで「行って来い」。なかなか激しい上下動だった。

一方、材料的に注視されていたものは、引き続き「米貿易問題」について。
IMFが「米中の全面貿易戦争で、世界のGDPは0.5%減少」とした試算を発表するなど、懸念が依然として根強いなか、米墨についての報道が目につく。CNNが米大統領補佐官「対メキシコ関税発動しない可能性」と報じるなか、トランプ米大統領は逆に「移民問題進展なければメキシコ関税発動」と脅しをかけていた。なお、メキシコ外相から「米国とメキシコは互いの立場を拒否しなかった」、「今日の会談ですべての問題が解決との期待なかった」との発言も別途聞かれている。
そのほか単発モノとして、ブルームバーグ「ECB次期総裁人事、指名後ズレも」、朝鮮中央通信「北朝鮮、米国防総省報告書に反発」、トランプ氏「イランへの軍事行動の可能性ある」−−などといった発言やニュースが報じられている。

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先週末からのドル安・円高という、流れそのものは依然として継続しているものの、短期的には方向性を欠いている。実際、今週に入ってからは107.80-108.50円といった1円未満の値動きに過ぎない。次の動意に向けた時間調整の動きはいましばらく続く可能性も高そうで、108円台前半を中心とした一進一退が予想されている。
材料的に見た場合、「北朝鮮」や「イラン」などの関心も高いが、やはりもっとも注視されている要因は「米貿易問題」と急台頭してきた「米利下げ観測」。後者については、週明け以降だけでもセントルイス連銀総裁、パウエルFRB議長に続き、昨日はブレイナードFRB理事から「必要なら金利調整の用意」との発言が聞かれていた。また、昨日は発表されたADP雇用統計がネガティブサプライズ、予想を上回る悪化を示したことも米利下げ観測を後押ししていた感を否めないだろう。そうした意味では、要人発言とともに、発表される米経済指標の内容にも引き続き注意を払いたい。

テクニカルに見た場合、今週は107.80-108.50円という70ポイントレンジで方向性は乏しいものの、そのなかではなかなか激しい乱高下も少なくない。次の動き、レンジ放れに向けた予兆であるのかもしれず、しっかりと注意をしておきたい。
ちなみに、下方向に放れれば、フィボナッチサポートの107.30円がターゲット。それに対して、上方向なら一目均衡表の転換線が位置する108.85-90円を目指す展開か。

一方、材料的に見た場合、4月の貿易収支をはじめ幾つかの米経済指標が発表されるほか、ウィリアムズNY連銀総裁の講演など通貨当局者の発言機会は本日も少なくない。先でも指摘したように、米当局者による「利下げ容認」発言が相次いでいるうえ、昨日は発表された米経済指標も冴えなかっただけに、本日も指標発表や要人発言への市場の警戒感は非常に強い。
そうしたなか、ECBの政策金利発表ならびにECB総裁の会見が実施されることで、そちらも注視されている。

そんな本日欧米時間のドル円予想レンジは、107.70-108.70円。ドル高・円安方向は、昨日記録した目先高値108.48円の攻防にまずは注視。抜ければ、一目均衡表の転換線が位置する108.85-90円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、昨日記録した今週のドル安値である107.80円が最初のドル下値メド。割り込むようだと107.25-30円を目指す展開となりそうだが、先の107.80円レベルはかなり堅そうで、大崩れは予想しにくいとの指摘も聞かれていた。

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ドル円15分足

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