<< 東京市場の動き >>
週明け25日の東京市場は、狭いレンジ内で乱高下。一時は先週末安値を下回る局面も見られたが続かず、その後は寄り付きレベルまで値を戻す展開に。
週末に、「米中貿易協議は2週連続、4月3日から米国でも開催」と報じられるなか、週明け取引が開始されたものの、それほど目立った影響は見られなかった。前週のNYクローズに近い109.90円前後で取引を開始したのち、揉み合いを経て、日中安値である109.70円レベルまで一時小幅に下落している。日経平均株価が終値ベースで650円もの大幅安をたどったことが嫌気されていた面もあったようだ。
しかし、ドル円は日中安値をつけたあとは、逆にドルの反転高。寄り付きレベルまで値を戻すなど、ドルの強さが目についた。16時時点では、109.95-00円で推移、欧米時間を迎えている。なお、そうしたなか久しぶりにトルコリラが荒れ模様。対円では早朝の18.90円台から19.70円台まで値を上げる局面も。
一方、材料的に注視されていたものは、「英国情勢」と「複合的な米国ファクター」について。
前者は、週末にサンデー・タイムズなど複数の英紙が「英首相、早いタイミングで失脚か」、「数日以内に『ゴーブ暫定首相』誕生も」などと報じ物議を醸す反面、英財務相からは「首相を替えても問題は解決しない」との発言が聞かれている。そのほか、スカイニューズ「英野党党首、EU離脱協定代替案めぐり27日に投票もと発言」、英紙「首相は合意なき離脱、議会により選択肢から外されると示唆」などといった報道が別途観測されていた。
対して後者は、大きく2つあり、うち1つはトランプ米大統領が発した「財務省に北制裁取り消しを指示」との発言に絡むもの。ブルームバーグは、この件について「米国による最新の北関連制裁に変更なし」と報じるなど、トランプ氏が「何を対象として取り消すのか」が一部で話題となっていた。もうひとつは、「米司法省高官による、ロシア疑惑の捜査報告書に関する議会への概要の報告」。こちらは、「大統領に共謀の証拠なし」とされたことで、トランプ氏は「疑いは完全に晴れた」と勝利宣言を行っている。
<< 欧米市場の見通し >>
昨年来のドル円相場でよくみられる光景なのだが、レンジを一旦放れたものの、予想ほど値が飛ばないという展開も少なくない。先週から本日にかけての動きも、まさにそう。心理的にも意味のある110円を割り込んだことで、大幅続落が期待されるなか、逆にドルは底堅い値動きをたどっている。リスクという点では下向きにバイアスがかかるが、これまでドルのサポートとして寄与していた110.25-30円という目先抵抗をしっかり超えれば、下値トライは「ダマシ」だったということにもなりかねない。
材料的に見た場合、市場の関心は米中そして米朝関係へと戻りつつある。とくに前者への関心が高いものの、前述したように「米中貿易協議は2週連続で実施」されることが明らかになったことで、それほど切羽詰まった状況ではない、などといった声も聞かれていた。なお、様々な米国ファクターが注視されるなか、まったく別の英国情勢、EU離脱に関する動きには引き続き注意を払いたい。
テクニカルに見た場合、2月11日以降ドルの下値を支えてきた110.25-30円を割り込み、109円台へと一時突入するも、むしろドルは底堅いイメージ。少なくとも、あまりドルの下値を積極的に売りたくはない雰囲気があり、ヒョッとすると昨年来相場でよくみられた「レンジを多少広げただけ。再びレンジ内へと回帰する」−−ことになりかねない。先週までドルのサポートだった110.25-30円が、今度はレジスタンスとして意識されそうで、攻防が注視されている。
一方、材料的に見た場合、2月のシカゴ連銀全米活動指数や3月のダラス連銀製造業活動指数といった幾つか米経済指標が発表されるほか、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁による講演実施などが予定されている。
そのほか、米国ファクターとして、意外に要注意と思われるのはイスラエル外相代理が指摘した「トランプ氏によるゴラン高原承認署名」。25日に実施されるとの報道もあり、実際の行動とあわせ、様々な物議を醸す可能性がある。
そんな本日欧米時間のドル円予想レンジは、109.60-110.60円。ドル高・円安方向は、前段で何度も指摘した110.25-30円が最初の抵抗。超えた場合には、移動平均の75日線が位置する110円半ばなどがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、先週末そして本日と2度ドルが下げ止まっている109.70-75円の攻防を注視。割り込めば、フィボナッチで見たサポートの109.05円が意識されそうだ。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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