<< 東京市場の動き >>
20日の東京市場は、ドルが小じっかり。ただ、それでも111円台の推移から脱却することはできず、大きな意味ではレンジ内だった。
ドル円は111.40円レベルで寄り付いたのち、しばらく揉み合い。111.25-45円といった取引をたどるなか、上抜けると一時111.70円程度まで値を上げている。東京は休日前のゴトー日ということで、仲値不足などの需給要因もドル高の一因として、あったようだ。
ただ、上値は依然として重く、今回も112円台には到達せず。引けにかけては、やや小緩むと16時時点では111.55円前後で推移、欧米時間を迎えていた。
一方、材料的に注視されていたものは、「英国情勢」と「米中貿易問題」について。
前者は、依然としてEU離脱に関する発言やニュースが多い。たとえば、BBC「英首相、EU離脱最大2年先送り要請の可能性」、仏大統領府当局者「英のEU離脱延期を拒否する用意」、ブルームバーグ「EU、英首相に4月半ばまでの決断告げる」−−などといった報道が観測されている。
対して後者は、「米財務長官とUSTR代表、3月25日の週に北京訪問へ」、米大統領「米中通商協議は大変うまく行っている」といった報道や発言があり、市場の期待感がやや高まる一因に。また、それとは別に、日米については米大統領経済報告が発表され「日本の農業市場開放に強い意欲」が示されていた。
<< 欧米市場の見通し >>
市場は再びドル買いが若干優勢となっているが、それでも111円台。つまり、いまだレンジ内での動きであり、明確な方向性が示されたわけではない。ドルの強気派からは、このまま続伸し15日高値の111.90円、あるいは年初来高値である112.13円を超えることが出来るかどうかが注視されている。
材料的に見た場合、状況が二転三転する米中あるいは米朝関係が気になる存在。米中貿易問題については、先で取り上げた米大統領「米中通商協議は大変うまく行っている」といった楽観的な発言が聞かれる反面、ブルームバーグは正反対ともいえる「米中貿易交渉の進展が後退、中国側が抵抗」と報じ物議を醸していた。好悪情報が交錯しているだけに、まだまだ予断は許さない。なお、そうしたなか、本日は声明発表と、FRB議長の記者会見が見込まれているFOMCに注目。「改めて景気や物価に慎重な見通しが示される」ようだと、短期的にはドル売りが優勢となる可能性もありそうだ。
テクニカルに見た場合、111円台での値動きは早くも1週間を超えるなど、方向性の乏しさは際立っている。ただ、日柄的には、そろそろ保ち合い放れを期待したいところで、年初来高値112.13円を超えれば、ドル高に弾みがつく可能性もある。
それに対して下方向は、111.40-45円に位置する移動平均の200日線を再び超えており、同レベルをサポートとして意識した展開か。とは言え、その少し下のレベル、111.15-20円には同じ移動平均の25日線が位置していることもあり、ドルの下値はかなり底堅いようだ。
一方、材料的に見た場合、MBA住宅ローン申請指数など幾つか米経済指標が発表されるものの、マーケットの関心は低く、基本的にはノーインパクトか。それより、本日は先でも取り上げたFOMCと、FRB議長の記者会見に要注意だ。ちなみに、先行きの微妙な利下げ示唆ならドル安材料だが、当面の様子見継続示唆なら逆にドルの下支えとなりそう。
そのほか、依然として活発な英国を中心とした報道や発言などにも注意を払いたい。
そんな本日欧米時間のドル円予想レンジは、111.10-112.00円。ドル高・円安方向は、本日東京高値の111.70円レベルが最初の抵抗。超えれば先週高値である111.90円レベル、そして年初来高値112.13円などが視界内に。
対するドル安・円高方向は、日足が再び上回ってきた移動平均の200日線(111.40-45円)をめぐる攻防にまずは注目。ただ、割り込んでも下方向にテクニカルポイントは多く、かなり底堅いイメージだ。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2019.03.21
ドル円急落 ハト派姿勢強調のFOMC結果受け111円台半ばから110円半ばへ約1円急落 (3/21朝)
20日の海外市場でドル円は急落。未明に公表されたFOMCの結果では声明文の経済見通しの判断を引き下げた他、
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。