<< 東京市場の動き >>
14日の東京市場も、ドルが続伸。値幅そのものは30ポイントにもとどかなかったが底堅く、足もとは111円台に乗せての推移となっている。
ドル/円は、110.95-00円で寄り付いたのち、しばらくは揉み合い。111円を挟んでの上下動をたどるなか、揉み合い圏を上抜けると日中高値である111.10-15円まで一時値を上げている。米中貿易協議の進展期待がリスク志向の動きを促進していたようだ。
111.10-15円の高値を示現後はドルの下値がさらに堅くなり、売りに押され小緩むが結局は一度も111円を割り込まなかった。16時時点では111.05-10円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、「米中貿易協議関連」と「米つなぎ予算問題」について。
前者は、14日からの米中閣僚級協議を前に、ムニューシン米財務長官から「生産的な通商協議に期待」との発言が聞かれ、市場では進展期待が高まる。また、ブルームバーグが「米国は対中関税期限の60日間延長を検討」と報じたことも、期待をさらに後押ししていたようだ。
対して後者は、CNNが「トランプ大統領、『壁』建設の与野党合意案に署名へ」と報じるなか、FOXニュースは「WH報道官、トランプ氏は壁建設費全額確保へ全選択肢を検討と発言」と指摘している。
<< 欧米市場の見通し >>
ドルは連日の戻り高値更新。昨日の欧米時間に一時上抜けたものの定着出来なかった111円台、本日の東京時間には「しっかり」と回復しての推移となっている。テクニカルには、移動平均の中長期線である75日線や200日線が位置する111.25-40円が意識されており、その攻防が注視されているようだ。リスクということではドル高で間違いないものの、今週は週明け早々の109.70-75円を週間安値に一本調子で1.5円近い上昇をたどっている。徐々に調整を警戒する声も大きくなってきている。
材料的には、前述したように「米中貿易協議」と「米つなぎ予算問題」、2つの大きな米国ファクターに明るい兆しがうかがえ、それが足もとのドル買いに繋がっているようだ。米株の動きなど左右されそうだが、材料的には好感した動きから為替市場においてもドルはさらなる高値を試す可能性も。ただ、期待がやや先行し過ぎている感もあるだけに、「ハシゴ」を外されたときのリスクも一応注意しておきたい。
テクニカルに見た場合、引き続きドルの上値は重そうだが、それでも111円台に乗せてきており、移動平均の75日線や200日線が位置する111.25-40円が現実的な上値メドとして意識されている。ポジションの偏りなどを除けば、リスクはドル高方向にバイアスか。
ただ、一本調子の上昇をたどっているだけに、調整を警戒する声も少なくない。ちなみに、目先的には110.60-80円がやや強いサポートで、下回ると110円前半あるいは110円前後までの下押しが入っても不思議はなさそうだ。
一方、材料的に見た場合、12月の小売売上高や1月の生産者物価などの米経済指標が発表されるほか、ハーカー・フィラデルフィア連銀総裁による講演が予定されている。昨日は発表された米消費者物価の数字がドル買いに繋がっていた面もあっただけに、本日も同様に米物価指標を注視する向きは少なくないようだ。
そのほか、15日まで中国北京で実施される「米中閣僚級貿易協議」、そして「英議会によるEU離脱審議」などにも注意を払いたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.50-111.50円。ドル高・円安方向は、本日東京高値である111.10-15円が最初の抵抗。超えても、スグ近くの111.25-40円には移動平均の200日線などが位置しており上値は重そうだ。一朝一夕に抜けていくことは困難かもしれない。
対するドル安・円高方向は、まず東京安値の110.85円前後。ただ、ドルの下値はますます切り上がってきており、110円だけでもテクニカルポイントが目白押し。かなり底堅いイメージだ。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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