ドル円レンジブレーク失敗!?レンジ取引継続も(2/5夕)

5日の東京市場は、一時ドル高が進行するも「行って来い」。前日のNYクローズでは維持できなかった110円台を回復する局面も見られたが、今回も定着出来なかった。

ドル円レンジブレーク失敗!?レンジ取引継続も(2/5夕)

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5日の東京市場は、一時ドル高が進行するも「行って来い」。前日のNYクローズでは維持できなかった110円台を回復する局面も見られたが、今回も定着出来なかった。

ドル/円は、109.85円前後で寄り付いたのち、ドルがじり高推移。米金利高止まりなどに加え、ゴトー日仲値不足観測という需給要因もドル高を支援していたという。前日に一度突破していたためか、意外にアッサリと110円台を回復したものの、定着は出来ず。日経平均株価が39円安と小幅ながら4日ぶりにマイナス圏で引けたことなどが嫌気されていた面もあったようだ。ドルは109円台へと押し戻されると、16時時点では109.90-95円で推移、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「複合的な米国ファクター」と「英国情勢」について。
前者については、「米大統領、バーンハート氏を次期内務長官に指名の意向」、「国連貿易開発会議、米中交渉不調なら不況招く恐れとの見解公表」、CNN「米韓、在韓米軍の駐留経費負担で基本合意」などと伝えられたほか、「パウエルFRB議長とクラリダ同副議長が経済見通しについてトランプ大統領とホワイトハウスで会談」したことが明らかになり、若干の思惑を呼んでいた。
対して後者は、EU首席交渉官から再び「英と離脱協定案を再交渉しない」との発言が聞かれるなか、英紙FT「英首相、合意なきEU離脱回避へ企業トップに要請」、英紙テレグラフ「英運輸相、EU離脱は延期せずと発言」−−などといった報道も別途観測されている。

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ドル円時間足

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先日は、形成していた109.00-110.00円のレンジ下限を割り込んだものの、そののちレンジ内へと回帰。それに続き、昨日そして本日東京時間にも今度は110円というレンジ上限を一時上抜けたが、同様に定着出来ず、レンジ内へと軟落している。レンジの上下を試したものの、ともに抜けることが失敗したとすれば、今後は今回新たに形成した108.50-110.20円といった新レンジ内での変動が続く可能性もあるだろう。

今週の新規材料は比較的が少なめだが、本日は週間最大の注目要因といっても過言ではない「米大統領の一般教書演説」が実施される予定。いわゆる「議会のねじれ現象」を背景に政治的な対立が多いなか、与野党に歩み寄りを促す言葉が主となり全体としてはマイルドなトーンになるとの見方が有力だ。しかし、「壁建設」に関しては強固なスタンスを示す見込みで、「非常事態宣言発令」をチラつかせる可能性も取り沙汰されている。予断は許さない。
また、米朝首脳会談の日程や開催場所についても、言及される公算が大きく、そちらも要注意だ。

テクニカルに見た場合、これまでのレンジ109.00-110.00円の上下ともに試すも抜け切れなかった印象だ。したがって、前述レンジを拡大させた108.50-110.20円といった新たなボックス圏を構築、そのなかでの一進一退を予想する声もある。
ただ、110円の突破は完全に失敗したわけではなく、足もとのリスクを敢えて指摘すればドル高方向。昨日の欧米、本日東京に続く「3度目の正直」でしっかり超えれば、さらなるドルの戻りが期待出来そうだ。

一方、材料的に見た場合、1月の総合PMI確報や同ISM非製造業総合指数といった米経済指標が発表されるほか、米財務省による3年債の入札が実施される見込みだ。
また、それらを除く注目要因は、先で取り上げた「トランプ氏の一般教書演説」。ただ、日本時間でいえば、実施は本日というより「明日の早朝から午前」になりそう。ヒョッとするとマーケットの影響は、明日の東京時間に持ち越されるのかもしれない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.30-110.30円。ドル高・円安方向は、昨日記録したドルの高値である110.16円が最初の抵抗。超えれば、フィボナッチを参考にしたテクニカルポイントの110.35円、110.55円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、109.40円や109.20円レベルに弱いサポートが位置しており、それらの攻防にまずは注視。割り込めば109円割れが視界内に入りそうだ。

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