5か国株価とFX
(2011年2月=1とした株価、各月終値ベースで計算したもの)
5か国株価(上図)とドル/円相場(下図)のチャートを並べたものです。
株価は全て月末終値ベースですので、月中ザラバの高値・安値はでていません。若干のブレはあると思いますが、概ね相場のトレンドは見て頂けると思います。
また2011年2月を起点にしていますが、これは翌3月に震災があったことで、世界的に株が売られ、レパトリが起きたことを勘案して2月スタートにしています。
図を見て頂くと、日米はほぼ同じ割合で動いていることがわかります。株式市場では日本株の出遅れで米国より割安とみる意見もありますが、この期間をみる限りは必ずしも割安とは言えない様です。
特に2014年6月から2015年2月時点で、日本株(青の折れ線)の割高感が強まり、その後は調整を余儀なくされており、結果S&Pの上昇割合に準じています。
さて、緑の縦線(1)の左側は日米株価とほぼ相関するように、ドル高と株高(あるいは株が売られるとドル売り円高)となっていました。しかしながら、2016年末を境にして、図の右側は完全に株価と為替がダイバージェンス(矢印(3))を起こしています。そして日米株価が上昇サポートラインを切ってから、為替の下落に連れて株安が一気に進展しています。
この2016年12月はFRBが2回目利上げを実施し、ドットプロットで2017年には3回の利上げ予定のシグナルを市場に送った時です。2017年初にトランプ政権が大規模減税を行ったことで一段の株高となり、昨年末にダイバージェンスが起きた形になっています。
また、黒の縦線(2)の右側以降では先進国の中でドイツ株価の下落が先行しています。
ファンダメンタルズの観点では2016年末に利上げを明確にした時点から日米金利差でドル買い円売りが考え得るパターンですが、為替はFRBの資産縮小で将来の株安を見越しドルの上値が重かったとしか説明つかない様な動きになっています。今年はこのダイバージェンスが継続されるのか、FRBが利上げを遅らせ、株価が反発していくのか注目されます。
尚、新興国の中で、売られ過ぎたブラジル株価(ボベスパ:紺)が大きく回復したのが注目されます。
(2019年1月8日16:20、1ドル=109円05銭)
オーダー/ポジション状況
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