レンジ取引続く公算、引き続き米株を注視(12/31)

週明け31日の東京市場は、110円台前半で揉み合い。東京のほか豪州や中国が休場となったこともあり、取引は閑散で値動きも乏しかった。

レンジ取引続く公算、引き続き米株を注視(12/31)

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週明け31日の東京市場は、110円台前半で揉み合い。東京のほか豪州や中国が休場となったこともあり、取引は閑散で値動きも乏しかった。

前週末に、「米中首脳が電話会談、そののちトランプ氏は『貿易で大きな進展』とツイッターに投稿」などと報じられたものの、為替相場への影響は限定的。ドル/円は、先週末のNYクローズと大差ない110.25円前後で寄り付いた。
その後は、わずかに円売りが優勢になると110.45円レベルまでじり高推移。しかし、上値も重く上げ渋ると、終盤にかけては110.40円挟みのベタ凪商状となった。16時時点では110.40-45円で推移、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、引き続き「複合的な米国ファクター」について。
米貿易問題については、前述した話のほか、日経新聞が茂木経財相へのインタビューとして「為替条項、日米首脳会談で話題にならず」、また別途「対中関税、米政府が初の適用除外」とも報じていた。
そのほか、米政府機関閉鎖に関する話題としては、トランプ米大統領が壁建設費を要求したうえで、「国境閉鎖も辞さない」考えを改めて示したうえ、相次ぐ拘束移民の子どもの死について「民主党のせい」と責任転嫁する姿勢が報じられている。また米紙ロスアンゼルスタイムズは「トランプ氏は国境のコンクリート壁建設を断念、柵のようなモノを建設へ」などと指摘していたもよう。

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2018年最後の取引日ということで、もう少し活気のあるかと期待していたのだが、東京休場のアジア時間は値幅がわずか25ポイント。完全な年末相場で取引が閑散としていた感を否めない。また、このあとの欧米時間についても、英国などは一応オープンするがドイツは休場。NYも債券市場が短縮取引になる予定だ。今年のクリスマスそして年末相場は「流動性の低下=荒っぽい変動」という展開をたどることが少なくないだけに予断は許さないが、基本的には動きにくくレンジ取引が続く可能性を否定出来ない。
リスクという意味ではドル安方向にバイアスがかかりそう。ドル弱材料のひとつとなっている米政府機関の閉鎖は、2週間目へと入っただけでなく、越年がほぼ確実となっている。このあとも引き続きドル上昇の足かせ要因となる公算が大きい。そうしたなか、本日のアジア市場、時間外取引では堅調に推移していた米株の強さが欧米時間も続くのか否か、動静をしっかりと見極めたい。

テクニカルに見た場合、110.00-111.50円というボックス相場も気が付けば1週間を超えてきた。ドル安方向にリスクをかけつつも、レンジを形成し、脱却できていない。いずれにしても、まずは足もとの1.5円ほどのレンジを、上下どちらに抜けていくのか、その方向性が注視されている。
なお、本日は大晦日。年内最後の取引日となるが、かつて日経新聞が報じた「ドル/円は変動相場制以降で年間の最小変動幅を記録」−−することがほぼ確実視されている。振り返れば、今年だけでなく去年も小動きで2年連続の小変動だ。早くも、「来年こそは!」と巻き返しを期待する向きも少なくない。

一方、材料的に見た場合、12月のダラス連銀製造業活動指数が発表される予定となっているものの、目立った材料はそれ程度。あとは、これといった要因が見当たらない。
ただ、週末にプーチン露大統領が各国首脳に新年のメッセージを送ったように、明日から始まる2019年に向けてトランプ氏などもなんらかのコメントを発する可能性が取り沙汰されているうえ、7週連続で実施されているフランスでのデモ活動はSNSを通じて「大晦日の実施」が呼び掛けられ、治安当局が警戒しているとの報道もあった。動静にはともに要注意だ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.00-110.80円。ドル高・円安方向は、110円半ばが最初の抵抗で、超えてくると、移動平均の200日線が位置する111円前後がターゲット。
対するドル安・円高方向は、先週末安値の110.15円レベル、そして110円ちょうどなどがサポートに。割り込めば、フィボナッチで見たテクニカルサポートの109.55-60円が意識されそうだ。(了)

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