ドル円110円台前半、リスク回避の動き強まる
24日の海外市場でドル円は大幅下落、深夜に一時110.27の安値をつけ東京時間7:00現在は110.45レベルでの取引です。クリスマスイブで短縮取引となった米株式市場でNYダウが653ドル安で引け4営業日連続で今年の最安値を更新するなど、主要米株価指数は全面安、リスク回避の円買いが進行しました。
先週末にFRBのパウエル議長の解任を議論したと報道されたトランプ大統領は、昨晩も「経済のただひとつの問題はFRBだ。パットの下手なパワーゴルファーのようなものだ。」とツイート、大統領による連日の、FRBの独立性を脅かす前代未聞の発言が、金融市場のセンチメントを悪化させています。
また、米国では暫定予算失効で22日から一部米政府機関の閉鎖が始まっていますが、議会に危機感が薄く、27日に採決の可能性はあるものの、下院が民主党に逆転される年明けの新議会開催まで閉鎖が継続される可能性が出てきています。
この事態にムニューシン財務長官は23日、米銀大手6行と相次いで電話し、流動性状況を確認、銀行に現金は潤沢で、市場の機能に異常は見られないとの声明を発表しました。
また、同長官は24日にはFRB、SEC、商品先物取引委員会、連邦預金保険公社、通貨監督庁の代表とも電話協議し、一部政府機関の閉鎖中の対応等の報告を受け、金融市場の動揺の沈静化に努めましたが、これらの異例の動きも逆に市場関係者の警戒感を刺激し、むしろ疑心暗鬼を生じさせる結果となった模様です。
ドル円は昨晩の下落で200日移動平均線を下回り、今年の最安値3/26の104.56から、10/4の高値114.55までの上昇の38.2%戻し110.73に到達、半値戻しの109.56を窺う動きとなっています。上値は本日110.96付近にある200日移動平均線がすでに重く感じられますが、本日はクリスマスで東京以外の主要市場はほとんどが休場となっており、為替市場の流動性が極端に低い中で、両方向とも急激な値動きには注意が必要です。
ドル円 日足
オーダー/ポジション状況
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