下げ足早いがリスクは下向き、続落に注意(12/18夕)

21日の東京市場は、ドルが小じっかり。13日高値から考えて1週間で3円近く値を下げていたことで、調整と思しきドル買いがやや優勢だった。

下げ足早いがリスクは下向き、続落に注意(12/18夕)

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21日の東京市場は、ドルが小じっかり。13日高値から考えて1週間で3円近く値を下げていたことで、調整と思しきドル買いがやや優勢だった。

ドル/円相場は、111.20-25円で寄り付いたのち、しばらくはレンジ取引。111.10-30円といったボックスで一進一退に終始した。しかし、昼過ぎぐらいからドルが多少買い進まれると111.45円レベルの日中高値を記録している。日経平均株価が終値ベースで226円安と大きく下落したものの、為替市場への影響は限定的。16時時点では111.40円前後で推移し、欧米時間を迎えていた。
なお、昨日の欧米時間から仮想通貨が総じて堅調裡。ビットコインを中心に、一時2ケタ台まで落ち込んでいたビットコインキャッシュが200ドル台を回復するなど、全体を通して反発の動きをみせている。

一方、材料的に注視されていたものは、「複合的な米国ファクター」について。
貿易面について、ドイツ週刊誌が「米商務省、自動車追加関税報告書を1月中旬に提出へ」と報じるなか、メインイシューとなったのは21日の期限切れとなる政府予算案をめぐる動きだった。トランプ大統領は頑なに「完璧な国境警備を含まない法案に署名しない」といったスタンスを示していたものの、米下院は歳出法案を可決している。
そのほか、米紙WSJが「米政権、シリアだけでなくアフガン米軍の削減も検討」と伝えたほか、「マティス米国防長官は2月で辞任へ」、「ビーガン米代表が訪韓、韓国統一相と会談」−−といった報道も観測されていた。

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13日に記録したドル高値113.71円を起点としても、昨日安値110.82円まで、1週間ほどで3円近い下げをたどっている。その過程のなかで、形成していたレンジの下限を割り込むなど、基本的なリスクは下方向にバイアスがかかりそうだ。ポジションの偏りがやや気になるうえ、昨日下げ止まった110.90円レベルには移動平均の200日線が位置するなど、テクニカルポイントにあたるため、目先は下げ渋ることもありうる。ただし、ここ最近の相場は「流動性の低下=激しい上下動」といった感じで荒っぽい値動きが少なくないだけに、思わぬ価格変動にも注意を払いたい。


材料的には、今週最大の注目材料だったFOMCが終了し、米国の関して言えば米中をメインとした日米や日欧についての貿易問題への関心が高まっている。とは言え、クリスマスが間近に迫るなか、一部の米メディアによると「トランプ大統領が21日から来年1月6日まで、冬季休暇に入る公算が高い」とされるだけに、しばらくは束の間の休息といった状況になり大きな進展は期待できないのではなかろうか。

テクニカルに見た場合、11月以降のレンジ下限(112.23円)を割り込んだあとも、今年の相場に多く見られる「ダマシ」の可能性を警戒していたが、昨日の欧米時間などを見ると「しっかり割り込んだ」と考えて間違いないだろう。
続けて、10月安値の111.38円も割り込んでおり、そのターゲットは9月安値の110.38円となる。まずは、昨日下値がサポートされた110.90円レベルに位置する移動平均の200日線の攻防に要注意。

一方、材料的に見た場合、11月のPCEデフレーターや12月のミシガン大学消費者信頼感指数確報値といった米経済指標が発表される予定となっている。
そうしたなか、米国ファクターで注視したいのは引き続き「米暫定予算」をめぐる動きだ。議会での対立が続いた場合、現地時間の21日深夜には予算切れで一部の政府機関が閉鎖される事態となる。こうした事態はある程度想定内とは言え、最近の地合いからすればドル売り材料にされる危険性も指摘されており、注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.70-111.70円。ドル高・円安方向は、東京の高値圏である111円に半ばに弱いテクニカルポイントが位置しており、それが目先の抵抗。超えてくると、112円台回復がみえてくる。
対するドル安・円高方向は、移動平均の200日線も近い昨日安値の110.82円の攻防にまずは注視。仮に、そのレベルを下回ると9月安値の110.38円がターゲットに。

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ドル円日足

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