FOMCにらみドル円113円台での一進一退継続か(12/17夕)

週明け17日の東京市場は、揉み合い。113円前半を中心とした一進一退で、終日を通した値動きも20ポイント強。明確な方向性はうかがえなかった。

FOMCにらみドル円113円台での一進一退継続か(12/17夕)

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週明け17日の東京市場は、揉み合い。113円前半を中心とした一進一退で、終日を通した値動きも20ポイント強。明確な方向性はうかがえなかった。

週末に、英首相と独仏首脳などが会談し、それぞれが「英離脱案で再交渉せず」と言明。また、トランプ米大統領が「ジンキ内務長官の年末辞任」を発表するなど米政権人事について、幾つかの報道が観測されるなか、週明けの市場がオープンしたが、いずれも影響は限定的だった。ドル/円相場は、113.30-35円と、先週末のNYクローズとほぼ同レベルで寄り付いている。
その後も、積極的な動意に欠ける値動きで、113.30-55円といった20ポイント強のレンジ取引。新規材料も乏しいなか、典型的なクリスマス相場だった、との指摘も聞かれている。16時時点では113.45-50円で推移、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「英国情勢」と久しぶりの「北朝鮮情勢」について。
前者については、前述した「英首相と独仏首脳などが相次ぎ会談」したほか、一部で「英政権が2度目の国民投票を検討」と報じられ、メイ首相の右腕とされるリディントン議員とバーウェル首席補佐官が、これを否定している。また、別途アイルランド外相から「英はEU離脱で新提案示すなら延期が必要」との発言も聞かれていた。
対して後者は、「トランプ氏、北との核交渉は急がない」、共同通信「米特別代表が訪韓へ、非核化などを協議」といった報道が観測され、融和の可能性が取り沙汰されるなか、北朝鮮メディアは「同国外務省傘下の米研究所室長が、米の制裁に強く反発」と報道。また、米国と名指しはしなかったが、朝鮮中央通信によると「北委員長が一寸のずれもなく、一歩の譲歩もしないと発言」したとされるなど、関係改善が一筋縄でいかない難しさが露呈された。

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11月以降は112.23-114.23円という2円レンジを形成しているが、期間を縮小させた場合にはさらに狭いレンジを形成している。たとえば、12月相場は月初めの数時間を除くと112.23-113.71円、わずか1.5円ほどしか動いていないおらず、明確な方向性は乏しい。足もとで形成しているレンジの上下どちらに、如何にして抜けていくのかがポイントとなろうが、市場はクリスマス相場のため、目先に大きな変動は期待できないとの声も。レンジブレークの動きは来週以降に持ち越しとなる可能性もある。

材料的には米中をメインに、日米や日欧についても貿易問題が潜在的な要因としてくすぶるなか、目先は18-19日に予定されている今年最後の米FOMCが注視されている。なお、今回会合での利上げ実施はすでに織り込まれており、焦点は来年の利上げスケジュールや回数、利上げ停止の時期など。発表内容次第では「薄商いのなか、波乱の展開」をたどる危険性も。

テクニカルに見た場合、11月以降は2円レンジ、12月以降はおおむね1.5円レンジの取引をたどっている。ここからでも方向性の乏しさが垣間見えるが、期間をさらに絞り先週11日以降といった過去1週間程度では113.00-70円の変動に過ぎない。クリスマス相場で動きにくい状況下、まずは足もとの113円台をどちらに、如何に放れていくことが出来るのか、その方向性を注視したい。

一方、材料的に見た場合、12月のNY連銀製造業景況指数や同NAHB住宅市場指数などの米経済指標が発表される予定となっている。月初めに発表された雇用統計が典型だが、ここ最近発表される米経済指標はやや内容が悪化している感がみられるだけに、本日の指標内容にも注意を払いたい。

また、米国ではなく欧州情勢には依然として要注意。英国はもちろんのこと、予算案をめぐるイタリア情勢、週末に5週連続のデモが観測されたフランス情勢なども予断は許さない。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.00-113.80円。ドル高・円安方向は、先週高値の113.71円が最初の抵抗。抜けた場合には、今月高値の113.82円、そして114円レベルがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、先週末安値の113.21円、12日安値の113.14円などの攻防にまずは注視。割り込めば113円割れの可能性が高まるものの、それでも下値は堅そうだ。

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