ドル円見通 米中首脳会談など注目、月曜日は荒れ模様!?
30日の東京市場は、揉み合い。113円前半、20ポイント程度のレンジ取引に終始し、方向性は乏しかった。
ドル/円相場は、113.45円レベルで寄り付いたものの、動意が乏しい。月末最終日かつゴトー日ということで、仲値不足に対する期待感は聞かれたものの不発。終日を通して113.25-45円といった狭いレンジ取引となった。16時時点でも113.40円前後で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、本日はドル/円以外、ほかの通貨ペアや仮想通貨も総じて静かな値動き。たとえば、ここ数日大荒れの相場をたどっているビットコインキャッシュも180ドル台での値動きで、本日に限れば方向性は乏しかった。
一方、材料的に注視されていたものは、「米中貿易問題」について。
トランプ米大統領から「中国との通商交渉は妥結近づく」との発言が聞かれたほか、米紙WSJによる「米中、新たな通商協議を模索」との報道が観測されている。加えて、ロイターが「対中強硬派のナバロ局長、米中首脳会談に同席へ」と報じたことで、思惑を呼んでいたようだ。
なお、それとは別に関心が高いのは週末に行われるG20会合について、サンダース米報道官は「トランプ大統領はトルコ首脳らと『立ち話』の見通し」、アルゼンチン大統領「サウジ記者殺害も議題になる」、ロイター「共同声明めぐる協議が難航」−−などといった発言や報道が観測されている。
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11月高値114.23円だけでなく、年初来高値114.55円を視界内に捉えたドル一段高トライは仕切り直しとなった感を否めないが、ドル安方向へ基調転換したかどうかは微妙なところだ。まだ判断が出来ない。そんなドル/円のチャートは、今年10月以降綺麗な三角保ち合いを形成しているようで、現在はちょうどその中間地点。非常にザックリ言えば、保ち合いの上限は114円レベル、同下限は113円レベルに位置しており、NYクローズで抜けた方向に次のトレンドが決定することになるのかもしれない。
材料的には、週末に予定されているG20サミットと、それに合わせた米中首脳会談などへの関心が高い。すでに各国要人は会談場所であるアルゼンチンに集まっていることで、本日も動静には要注意だが、それらの影響は月曜日に持ち越しか。米中貿易協議の進展如何によっては、週明けの為替市場がギャップを空けて寄り付くなど、早朝から荒れ模様の展開をたどる可能性もありそうだ。
テクニカルに見た場合、10月以降は三角保ち合いを形成している感がうかがえ、それが徐々に煮詰まりつつあるようだ。もちろん、保ち合いの上限を超えていく可能性も否定出来ないが、保ち合い下限はかなり急激な上昇をたどっているだけに、インパクトという点では下抜けに注意を払いたい。ちなみに、下限を「しっかり」と下抜けると、112円前半に位置する一目均衡表の先行帯の雲の下限をターゲットにした、なかなか大きな続落をたどる展開も。
一方、材料的に見た場合、11月のシカゴ購買部協会景気指数といった米経済指標が発表されるほか、ウィリアムズNY連銀総裁の講演原稿公表などが予定されている。先日のFRB議長発言もあり、後者のなかでも「利上げスケジュール」への言及について関心は高い。
そのほか、明日まで実施される見込みのG20サミットにも要注意。そののち実施される予定である米中首脳会談などを含め、前述したように来週初め、月曜日早朝の動きにもいまから警戒しておきたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.90-113.90円。ドル高・円安方向は、113円半ばに弱い抵抗が位置しており、抜ければ昨日高値の114.03円そして114.23円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、移動平均の25日線が位置する113.25-30円の攻防にまずは注視。割り込むと113円割れ、一目均衡表の基準線が位置する112.80円レベル、同先行帯の雲の上限が位置する112.55円前後などが意識されそうだ。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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