ドル円売り材料の揺り戻しで小幅上昇
27日の海外市場でドル円は113円台後半に小幅上昇。一時113.84の高値をつけた後、東京時間7:00現在は113.75-80レベルで取引されています。
昨晩FRBのクラリダ副議長は利上げサイクルが始まった3年前に比べてリスクはより均衡していて下方向に傾いてはいないと述べるとともに、漸進的な金利引き上げにより金融当局がインフレの目標を維持しながら最終的に到達できる政策金利と水準についてのデータを蓄積できるとの見解を示しました。やや解釈は難しいものの、前回FRBの景気先行き不安の強まりと受け止められた同氏の発言ほどハト派な内容でなかったことから、ドルの下値を支えました。
また、午前中に再び大きく下げていたNY株が、午後に入ってクドロー米国家経済委員長の「12/1の夕食時に米中首脳会談が行われ、トランプ大統領は会談の成果を期待しているが、追加関税の用意もある」との発言をきっかけに買い戻され、NYダウが108ドル高とプラス圏で終了したこともドルの支援材料となりました。
クドロー委員長の発言はトランプ大統領による対中追加関税不可避との市場の悲観を覆す内容ではありませんでしたが、会談に若干の交渉余地があることを匂わせるものであったことから幾分の株買いドル買い材料となった模様です。
昨晩は、全般的には週欧からイベント待ちのスタンスが続く中で「どちらかといえばドル買い要因」という材料が小さく積みあがり結果としてドル円を押し上げたイメージ。昨日同様ほぼ一方向でのドル買いが続いた割にはドル買いのセンチメントに傾いた感じはありません。
FRBの景気認識と今後の利上げスタンスを再確認するうえで重要と考えられるパウエル議長の講演、FOMC議事要旨公開が今日明日と続き、更に週末には米中首脳会談開催と注目イベントが本日以降続くことから、各金融市場ともに現在は様子見気分の強い状況です。
先ほどトランプ大統領がポスト氏のインタビューに対し、「FRBは間違いを犯している」とパウエル議長の利上げ姿勢に再び強い不満を表明したとの報道が流れていますが、為替市場は無反応です。
ドル円日足
オーダー/ポジション状況
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