ドル円依然レンジ内だが上放れへの期待感も(11/26夕)

週明け26日の東京市場は、ドルが小高い。終わってみれば、「寄り付き安・大引け高」の様相

ドル円依然レンジ内だが上放れへの期待感も(11/26夕)

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週明け26日の東京市場は、ドルが小高い。終わってみれば、「寄り付き安・大引け高」の様相で、一時は先週高値113.22円を超える局面も観測されていた。

週末に、「EU首脳会議、英離脱合意案を正式決定」など幾つかの気になるニュースがあったものの、為替市場への影響は限定的。ドル/円は先週末のNYクローズと大差のない112.85円レベルで寄り付いている。
ドルは、そんな寄り付きレベルを日中安値にじり高推移となり、113円台を回復。先週高値を超える113.30円レベルまで一時値を伸ばしている。その後、上値は重くなるも底堅く、ドルは強保ち合いに。16時時点では、日中高値圏である113.20円前後で推移し、欧米時間を迎えていた。

一方、材料的に注視されていたものは、「英国情勢」と「米国ファクター」について。
前者は、週末にスペイン首相が「ジブラルタル問題で合意に達しないかぎり、EU首脳会議の中止も」などと発言し物議を醸すも、なんとか決着。そして、前述したように実施されたEU首脳会談で「英離脱合意案が正式決定」されている。ただ、英野党党首から「メイ首相との討論に喜んで臨む」との発言が聞かれるなど、英議会の承認が依然として懸念されており、完全に視界が晴れたといった状況にはないようだ。
対して後者は、米紙WSJが「トランプ氏、米財務長官に不満を募らせている」と報じたほか、「米下院司法委、元FBI長官らに宣誓証言求める召喚状発行」、「米政権と独自動車大手3社トップ、今週半ばに会合」、「米下院情報委、トランプ氏とサウジの関係を調査へ」、「移民押しかけ、米当局がメキシコ国境の検問所を封鎖」−−など週末から本日にかけて米国に関するニュースが相次いでいた。

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前述したように本日の東京時間、先週高値の113.22円を更新するも上値は113.30円レベルまで。まだボックス圏を上抜けたとは言えない状況だ。ただ、期待感ということでは上抜け方向にバイアスがかかり、このあとの欧米時間、あるいは明日以降にさらなるドル高進行を見込む声も少なくない。ちなみに、今月のドル高値114.23円を起点としたフィボナッチでは、半値戻しが113.25-30円、61.8%戻しは113円半ばとなる。それらを超えれば、いよいよ114円台回復も。
材料面と絡めて考えた場合、再三再四指摘している年末をにらんだM&Aやリパトリエーションなど様々な需給要因がタイトでドルの下支えに寄与していることは間違いない。また、注視されている週末のG20会合に合わせた米中首脳会談についても、やや楽観的な見通しが台頭、ドルの支援要因になっている感が見受けられる。ただ、前者はともかく、後者については予断を許さない面も残りそうだ。動静をしっかりと見極めたい。

テクニカルに見た場合、ドル高方向へのリスクを感じるものの、依然としてレンジ内。本日の東京高値がフィボナッチを参考にした場合のテクニカルポイントにあたることもあり、先週形成した112.30-113.22円プラスアルファのレンジ取引が続く可能性もあるだろう。
とは言え、レンジを上抜けた場合には、前回高値114.23円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しに当たる113円半ばや114円などがターゲットに。対して下放れるようだと、一目均衡表の先行帯の雲の下限が位置する112.15-20円が意識されそうだ。

一方、材料的に見た場合、10月のシカゴ連銀全米活動指数や11月のダラス連銀製造業活動指数といった米経済指標が発表されるほか、米財務省による2年債入札も実施される見込みとなっている。また、欧州においてはプラートECB理事の講演や、ドラギECB総裁による欧州議会出席なども予定されており、それらはいずれも要注意。
さらに、新規の材料ではないが、様々な米国ファクターや、英国やイタリアを中心とした欧州情勢もまだまだ波乱の余地を秘めており、続報などには注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.80-113.80円。ドル高・円安方向は、本日東京高値である113.30円レベルが最初の抵抗。抜ければ、フィボナッチの観点からみた113円半ば、そして113.75-80円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、移動平均の25日線が位置する113.05円前後をめぐる攻防にまず注視。割り込むようだと、一目の雲の上限などが位置する112.75-80円が意識されそうだ。

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