ドルは強保ち合いか、明日の米中間選挙注視(11/5夕)

週明け5日の東京市場は、ドルが小じっかり。終日を通して113円台の値動きで底堅さはあったが上値も重く、高値も113.35円レベルまでだった。

ドルは強保ち合いか、明日の米中間選挙注視(11/5夕)

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週明け5日の東京市場は、ドルが小じっかり。終日を通して113円台の値動きで底堅さはあったが上値も重く、高値も113.35円レベルまでだった。

週末にクドロー米NEC委員長が「対中貿易協定案の策定指示報道」を否定したうえ、トランプ米大統領から「中国に追加関税かける可能性もある」との発言が聞かれたものの、為替相場への影響は限定的。ドル/円は、前週末のNYクローズと大差ない113.10-15円で寄り付いている。
その後も終日を通して底堅く推移するも、利益確定売りなどに押されたうえ、日経平均株価が終値ベースで300円以上も値を下げたことで上値は重い。結局、113.05-35円といったレンジ取引をたどったまま、16時時点では113.25-30円で推移し、欧米時間を迎えていた。
なお、英紙サンデータイムズが「英、離脱交渉でEUからの譲歩を引き出す」などと報じたことが好感され、ポンドが強含みとなっている。

一方、材料的に注視されていたものは、米国を念頭に置いた幾つかの「貿易問題」について。
週末に、前述したような米国の対中発言などが聞かれるなか、一方の中国サイドからは習国家主席による「中国は輸入関税をさらに引き下げる」とのコメントが聞かれている。また、黒田日銀総裁からは別に「保護主義的な動きの影響を注意深く見ていきたい」との発言が観測されていた。
そのほか、単発的なものとして明日6日の米中間選挙を前に、共和党候補が「民主党はハッキング関与と主張した」とのニュースが伝えられたうえ、以前から決定していたが東京時間午後2時にトランプ米政権が「対イラン経済制裁を全面再開」を執行、改めて思惑を呼んでいたようだ。

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ダマシの多い今年の相場だが、ようやくレンジを上抜けた感があり、ドルの続伸を期待する声が優勢だ。とは言え、テクニカルには113.30-40円がかなり強い抵抗になっている感を否めないだろう。実際、時間足などをみるとここ2-3日で、少なく見積もっても3回はレンジブレークのトライをしているものの、いずれも超えられていない。まずは、同レベルをめぐる攻防に要注意。上抜ければ、113.80円や114円などがターゲットに。
材料面では、明日6日にいよいよ米中間選挙が実施されることで、その動静を見極めたいとの向きが少なくない。なお、選挙結果は7日東京時間の午前から午後にかけて、少しずつ速報ベースで伝えられる。それまでは様々な思惑が交錯、報道などにも一喜一憂しそうだ。そのほか、東京で日経平均株価が大幅安をたどったことから、NYダウなども連れ安となり大きく値を下げるようだと、ドルの下押し要因となるかもしれない。

テクニカルに見た場合、先で「ようやくレンジを上抜けた感がある」と指摘したが、ここ数日の動きだけを見ると、かつてのレンジを上方にシフトした格好で、新たに112.50-113.40円といった新レンジを形成しつつある感も否めない。これを脱却するためにも、早い段階で113.40円レベル、最近のレンジの上限をクリアに超えていきたいところだ。
ちなみに、再三再四指摘しているように、フィボナッチの観点で見た場合、直近高値113.38円は10月高値114.55円を起点とした下げ幅に対する61.8%戻しにほぼ合致するテクニカルポイント。上抜ければ76.4%戻しの113.80円レベルがターゲットとなりそうだ。

一方、材料的に見た場合、10月の総合PMI確報や同ISM非製造業総合指数といった米経済指標の発表が予定されているほか、米財務省による3年債の入札が実施される見込みとなっている。それらは当然要注意。
そのほか、EU離脱に関してたびたび「合意」報道が観測されるも、のちに否定されるなど様相がいまだ混沌としつつある英国情勢はやはり気掛かり。また、ドイツやイタリアなど依然不安要素の多い欧州情勢にも波乱要因として注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.70-113.70円。ドル高・円安方向は、東京時間高値を含めてここ数日抜けられていない113.40円レベルが最初の抵抗。上抜ければ、113.80円や114円前後などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、一目均衡表の基準線が位置する112.95-00円が最初のサポートで、割り込むようだと、本日112.60-65円まで水準を切り上げてきた一目均衡表の先行帯の雲の上限が視界内に捉えられそうだ。

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