ドル円 強保ち合い続く ドルの続伸期待根強い(9/12夕)

12日の東京市場は、膠着相場。111円半ば挟み、わずか20ポイント程度のレンジ取引で、方向性らしい方向性はほぼうかがえなかった。

ドル円 強保ち合い続く ドルの続伸期待根強い(9/12夕)

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12日の東京市場は、膠着相場。111円半ば挟み、わずか20ポイント程度のレンジ取引で、方向性らしい方向性はほぼうかがえなかった。

ドル/円相場は、111.55円レベルで寄り付いたものの、終日を通して動意薄。新規材料に欠けたこともあったが、積極的な売買は手控えられた格好だ。値幅は、111.45-65円といったわずか20ポイント程度にとどまっている。16時段階では寄り付きに近い111.50-55円で推移、欧米時間を迎えていた。
なお、ドル/円以外の通貨ペアも本日は総じて静か。ユーロ/円や豪ドル/円などで乱高下が観測されたがレンジ内で、値幅も限られている。

一方、材料的に注視されていたものは、貿易問題を中心とした「トランプファクター」について。
トランプ米大統領自身の発言として「中国との貿易問題、米国は強硬な姿勢を崩さない」と報じられた反面、「中国がWTOに対米制裁の承認を申請へ」といった報道が観測されていた。米中の対立は依然として予断許さず。また、別途「11月に予定していたアイルランド訪問を中止する」、「日米の新通商協議『FFR』、 21日に再協議で調整へ」などといった報道も。

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過去2営業日以上推移していたボックス圏の上限である111.25円を、昨日東京時間に上抜け、その後もドルは緩やかな続伸をたどっている。8月29日や今月5日高値などが位置する111.80円前後に迫る局面も観測されていた。昨日から本日の値動きを見ると、再三再四レポートしてきた、今年の相場の特徴のひとつである「ダマシ」、つまりはドル上値トライが失敗する可能性は低くなったような気もするが、ボックス圏を抜けたのちもドルの上昇が非常に緩やかであることは若干気掛かりだ。もうしばらく動静を見極めたい。
材料的には、引き続き欧州や新興国情勢への警戒を払いつつ、貿易問題を中心とした「トランプファクター」にも要注意。そうしたなか、新規要因として警戒されはじめたのが、13日にも米東海岸に上陸する見込みとなった大型ハリケーン「フローレンス」の動き。一説には「この数十年で最大規模」とも言われており、その被害が早くも懸念されている。金融市場への影響も否定出来ない。

テクニカルに見た場合、日足は111.55円レベルに位置する一目均衡表の先行帯の雲の上限に絡んだ動きとなっている。同レベルをめぐる攻防に引き続き注意を払いたい。
ただ、仮に上抜けても直近に2度、8月29日、そして9月5日に111.80円前後でドルは上値を抑制されてきた。引き続き頭は重そうとの見方は少なくなく、112円台乗せは容易でないなどといった声も聞かれている。

一方、材料的に見た場合、8月の米生産者物価指数や米地区連銀経済報告(ベージュブック)の発表が見込まれており、それらにはまず要注意。また、米財務省による10年債の入札、ブレイナードFRB理事など通貨当局者による講演も実施される予定で、あわせて注意を払いたい。
そのほか政治ファクターとしては、引き続き米貿易協議の行方に注意。米加によるNAFTA再交渉が一服すれば、次はいよいよ日米協議に軸足が移りそう。21日からとされる日米再協議に向けて、様々な思惑が交錯しそうだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.00-112.00円。ドル高・円安方向は、本日東京高値の110.65円レベルの攻防を注視。抜ければ、直近だけで2度レジストされている111.80円前後がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、これまで抵抗として寄与してきた111.25円前後が最初のサポートで、割り込んでも移動平均の25日線などが位置する111円前後をはじめ、下方向のテクニカルポイントは少なくない。依然として底堅そうな雰囲気は続いている。(了)

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