ドル円反発、イタリア政局への懸念後退(5/31朝)

30日の海外市場では、イタリアの政局に対する過度の悲観が後退、リスク回避の巻き戻しの動きが中心となりドル円は109円台を一時回復、

ドル円反発、イタリア政局への懸念後退(5/31朝)

ドル円反発、イタリア政局への懸念後退

30日の海外市場では、イタリアの政局に対する過度の悲観が後退、リスク回避の巻き戻しの動きが中心となりドル円は109円台を一時回復、ユーロドルも1.1676まで反発しました。ユーロ買いと円売り双方の動きにユーロ円は127円台での取引となっています。

大統領からイタリアの新首相に指名されたコッタレッリ氏は昨晩も組閣には至らず、マッタレッラ大統領に「もう少し時間が必要だ」と伝えたとのことでした。一方で第一党の「五つ星運動」が再組閣に意欲を示しており、かつ当初は固執しているとされたEU離脱派のサボナ氏の財務相起用を取り下げ別のポストを提供する方向性が伝えられたことで、再選挙が回避される可能性が出てきたとの見方が広がりました。
この動きに、前日までに大きくリスクオフに傾いていた金融市場は一斉に揺り戻し、昨晩市場ではユーロ買い、円売り、株価の上昇、債券利回りの低下などが広範に生じました。NYダウは前日の下落から回復し306ドル高い24,667.78ドルで終了、一時3.11%にまで上昇したイタリアの10年もの国債利回りは2.84%まで低下しています。
ただ、前回選挙後に支持率を上げている「同盟」は「五つ星運動」との再組閣よりも再選挙を望んでいるとの見方もあり、引き続き事態は流動的です。

尚、昨晩発表されたドイツの5月の消費者物価指数速報は事前予想+1.9%を上回る+2.2%と発表されました。また、同じく昨晩発表された米1QGDP改定値、個人消費、ADP雇用統計等の数値はいずれも事前予想を下回っています。さらに未明に発表された地区連銀報告では景気の緩やかな拡大を示しながら過熱の兆候はほとんど見られないとしており6月利上げ見通しは変わらないものの、それ以降の利上げを急ぐ状況には無いことをうかがわせる内容でした。
昨晩ドル円は上記リスク回避の動きが中心であったためにこれらの影響は限定的でしたが、米国債10年物利回りは2.85%にまで低下しています。

今週はここまでイタリアの政局に市場の目は完全に奪われた感がありますが、週末には米雇用統計をひかえており、ユーロ圏の2Qの指標が持ち直す一方でやや米指標に変調が見られる中、注意が必要です。

本日この後8:50からは本邦4月の鉱工業生産速報値の発表があります。

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