ドル円反落、物価指数の落ち着きに株式市場に安堵感
10日の海外市場でドルは伸び悩み。欧州序盤には一時ドル円が110.02まで上昇する局面もありましたが、注目された4月の米消費者物価指数(CPI)がコア部分で予想年率+2.5%をやや下回る+2.4%にとどまった事から、インフレ加速懸念が後退、ドルの頭を抑える形になりました。ドル円はCPI発表後に一時109.32まで急落しましたが下げ止まり、東京時間7:00現在は109.40レベルでの取引です。
米長期金利はこの発表で低下、米10年物国債利回りは一時2.94%まで下落し、これを受けて米株は続伸、NYダウは6営業日連続で上げ、終値は197ドル高の24,739.53ドルで取引を終了しています。
昨晩トランプ大統領は米朝首脳会談が6月12日にシンガポールで開催されることをツイートしました。また、北朝鮮から解放された米国人3人を出迎え、自身の迅速な問題解決を自画自賛するとともに、朝鮮半島の非核化に意欲を示しました。
一方で米国は対イランでは来週にも更なる制裁を打ち出す可能性があると報じられており、地政学リスクは地域によりまだら模様です。
昨日、一昨日と発表された物価指数が相次いで予想にやや足りなかったことで、市場は少なくとも一段の利上げ加速の見方は後退したと判断、ドルの上昇に一旦歯止めがかかった形となりました。昨晩のドル円の高値が5月2日の高値110.04にわずかにとどかない110.02に留まった事で、テクニカル的にはややドル円は下値リスクが高まったように見えます。
今週の主要イベントが終了した中で、週末に向けドル買いポジションの手仕舞いが続くようであれば、ドル円も4日安値108.65を下抜け、ダブルトップ形成の可能性もありますが、いまのところはやや遠い印象です。
オーダー/ポジション状況
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