ドル円 米イラン核合意離脱で一時乱高下
8日の海外市場でドル円は米国のイラン核合意をめぐるニュースが飛び交う中、上下に振れましたが、トランプ大統領が核合意からの離脱を表明した後は、落ち着きを取り戻し、東京時間7:00現在は前日比ほぼ変わらずの109.10近辺での取引となっています。
ドル円は海外序盤は核合意関連ニュースにサプライズは無いとの報道で対円ではドル買いが進み一時109.35まで上昇しました。その後トランプ大統領が仏マクロン大統領に核合意離脱を告げたと報道されたことからドル円は反落。そもそも核合意離脱がドル円で買いなのか売りなのか自体にもやや混乱が生じました。
午前3時過ぎにトランプ大統領が演説を開始し、核合意の離脱とイランへの過去最大の経済制裁実施を明らかにすると、ドル円は109.19までの反発した後108.83へ下落しましたが、その後は徐々に値を戻し、結局前日とほぼ同レベルの109円台前半でアジア時間を迎えています。
各国の反対を押し切っての米国の核合意離脱と経済制裁に対しては、イランが核濃縮の再開などの報復実施を匂わせており、地政学リスクの高まりは不可避であるものの、経済制裁実施までに3ヶ月以上の時間的な猶予があることや、長い時間をかけて織り込んできたテーマであったことから、最終的には株、為替への影響は軽微でした。
この間に北朝鮮の金正恩委員長が7日の大連で習主席と会談を行っていたことが明らかになり、ポンペオ米国務長官が再訪朝、また、米中の貿易交渉難航も伝えられるなどややテーマが拡散してきたこと、今日明日、発表される米国の生産者、消費者物価指数に短期の焦点が移ったことで、核合意離脱は材料としては消化が終了した形です。ドル円は、本日東京時間はイベントの狭間で様子見気分の強い展開となりそうです。
オーダー/ポジション状況
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