ドル円110円一時突破で達成感も!?ドルは小安い(5/3夕)

3日の東京市場は、ドルが小安い。ただ、東京休場も影響したのか、積極的な動意は手控えられ、明確な方向性も乏しかった。

ドル円110円一時突破で達成感も!?ドルは小安い(5/3夕)

<< 東京市場の動き >>

未明に公表されたFOMCの結果、市場予想通りFOMCは政策金利を据え置きました。ステートメントでは最も注目されたインフレについて、目標とする2%に近づいたと記されており、この部分は従来の表現から上方修正されインフレ目標達成へのFRBの自信が示された形となりました。しかし、一方で前回加えられた「景気見通しはこの数ヶ月で強まった」との表現が抜け落ちており、これが景気見通しの上方ベクトルが弱まったと委員会が判断したためなのか、あるいは、前回強まった景気見通しが維持されているため今回は敢えて入れる必要が無いと判断したものなのか、やや解釈に悩むところです。

一方、材料的に注視されていたものは、本日も「北朝鮮情勢」のニュースや発言など。
早朝に「中国外相が北朝鮮外相と会談、朝鮮半島非核化への努力を全力で支持」との報道が伝えられるなか、朝日新聞「北朝鮮、事前協議で核全廃に応じる構え」、聯合ニュース「南北首脳、今週中にもホットライン通じて会談実施へ」、同「北朝鮮の核実験場坑道に動き、閉鎖と外部公開を準備か」−−などといったニュースも別途観測されていた。

<< 欧米市場の見通し >>

前日のNY時間に110.04円を記録するなど、一時110円台を回復してきたが、定着するには至っていない。大きな流れは引き続きドル高方向で、110円を抜けたことによる次の上値メドは移動平均の200日線が位置する110.20-25円、あるいは2月2日高値の110.48円などがターゲットとなるだろう。
しかし、3月26日に記録した年初来安値104.58円からの上昇は1ヵ月以上、5.5円にも達する。心理抵抗である110円を超えたことで、ある種の到達感も漂っている感を否めない。ドル高基調が転換する可能性は低いものの、いま一段の調整が先行する展開にも注意を払いたいところだ。

テクニカルに見た場合、シンメトリー(左右対称形)まではいかないものの、年初来安値104.58円を中心とした左右のチャートの形状はかなり似通ってきた。それからすると、ドルは2月2日高値110.48円に匹敵するレベルで頭を打ち、2円程度の調整に入っても不思議はないのかも知れない。
ちなみに、昨日示現したドル高値110.04円が、「匹敵するレベル」であるかどうかは定かでないが、仮にそうだとすれば、ドルは今後しばらく冴えない値動きが続きそう。その過程で、108円前後まで値を崩す可能性もある。

一方、材料的に見た場合、3月の貿易収支や4月のISM非製造業総合指数といった重要な米経済指標が発表される予定となっている。昨日発表されたADP雇用統計が市場予想を上回ったこともあり、マーケットでは米ファンダメンタルズに対して強気の見通しが多い。本日発表される米指標も好数字となれば、再びドル買いを支援しそうだ。
そのほか、ここまでは新規のニュースが聞かれていないが、「3日から米財務長官が訪中し、貿易問題を協議する」と言われてきただけに、会談の状況には注意を払いたい。ちなみに本日付けのブルームバーグ報道によると、匿名の中国政府高官は「米国の脅しには屈しない」と述べているという。また、一部報道で「トランプ米大統領、イラン核合意離脱の意向ほぼ固める」と報じられていることの続報も気掛かりだ。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.20-110.20円。ドル高・円安方向は、昨日記録したドル高値110.04円の攻防にまずは注視。抜ければ、110.20-25円や110.48円、110.90円レベルなどが次なるターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日の東京時間安値でもある109.55円レベルが最初のサポートか。割り込めば109円前後、急上昇をたどる一目均衡表の転換線が位置する108.85円レベルなどを目指す展開となりそうだ。(了)

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