ドルの戻り歩調続くか、株価の動きを注視(3/27夕)

27日の東京市場は、ドルが小幅に続伸。105.70円台まで値を上げるなど、ドルは小高く推移したものの、上げ幅は限定的で上値は重い印象だった。

ドルの戻り歩調続くか、株価の動きを注視(3/27夕)

<< 東京市場の動き >>

27日の東京市場は、ドルが小幅に続伸。105.70円台まで値を上げるなど、ドルは小高く推移したものの、上げ幅は限定的で上値は重い印象だった。

ドル/円は寄り付いた105.35-40円を日中安値に、ドルはじり高推移。前日大幅高となったNYダウに連れる格好で、日経平均株価も堅調推移となり、前日比551円高で大引けたことが材料視されていた面もあるという。
日中のドル高値である105.75円レベルを一時記録、そのまま16時時点でも105.60-65円の高値圏をキープしたまま、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、大きく2つ。ひとつは、金委員長と思しき「北朝鮮高官の中国訪問」で、もうひとつは日本の国会審議、「佐川前国税庁長官の証人喚問」になる。
前者については、シャー米大統領副報道官による「金正恩氏の訪中を確認できない」などといったコメントが報じられるなど様々な材料、情報が錯綜する状況に。対して後者は、「書き換えについて、官房や官邸からの指示はない」としたほか、安倍首相や昭恵夫人からの指示を否定する発言などが聞かれていた。

<< 欧米市場の見通し >>

大きな流れは依然として円高方向にバイアスがかかるものの、足もとは逆に円安傾向。調整の動きが先行する展開となっている。年明け以降と考えても、すでに3ヵ月近く、価格的には8.8円もドル安・円高が進行してきただけに、さらなる戻りを期待する声も聞かれていた。
ただ、年初来の動静を見ると、今月初旬から半ばにかけてのように、目先安値から2円程度の戻しは何度か確認されており、そこで頭を打ち再び下値を模索するという展開が少なくない。それからすると、今回が「ドルの自然反発」であっても、106円半ばから107円程度までの戻りは想定内と言えそうだ。ただ、それ以上の戻りとなると、基調の変化を考える必要がありそう。まずは、ドルの戻りのレベルをしっかりと見極めたい。

テクニカルに見た場合、105.60-65円に位置する一目均衡表の転換線に絡む値動きとなっており、上抜ければ今年1月以降ほとんど超えたことのない移動平均の25日線(106.25-30円)を目指す展開が予想されている。そして、25日線をキチンと超えるようだと、3ヵ月近く続いてきたドル安基調の転換を迎えたと言えるだけに、攻防には注意を払いたい。
それに対するドルのサポートは、まず105円前後。下回れば、104.57円の年初来安値が再び視界内に。

一方、材料的に見た場合、1月のS&Pケースシラー住宅価格指数や3月の消費者信頼感指数をはじめ幾つかの米経済指標が発表される予定となっているほか、米財務省による5年債入札も実施される見込みだ。また、別にボスティック・アトランタ連銀総裁による討論会参加なども予定されている。
そのほかでは、引き続きNYダウなど株価の動きに要注意であるうえ、何故か急に「米中貿易摩擦緩和期待」などと楽観的な見通しが主流になっている米貿易戦争の行方が気掛かり。続報には警戒を要する。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、105.10-106.30円。ドル高・円安方向は、足もと推移している一目・転換線をサポートにしっかり上抜けば、106円台回復、移動平均の25日線が位置する106.25-30円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、東京安値も近い105.30円前後に弱いサポートがあり、抜ければ再び105円レベルを目指す展開も。そのレベルも割り込めば、いよいよ104.57円の年初来安値が視界内に。(了)

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