<< 東京市場の動き >>
15日の東京市場は、ドル安・円高。一時は8日以来、1週間ぶりの105円台を記録する局面も観測されていた。
ドル/円は寄り付いた106.25-30円を日中高値圏として冴えない値動き。本日は、3月期末を前にしたゴトー日ということで、当初は仲値不足観測なども取り沙汰されていたが、不発に終わりマーケットは逆にドル売り・円買いが優勢だった。106円を割り込み、105.80円前後へ。
その後は、106円挟みの揉み合いをたどるなか、16時時点では106.00-05円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料的に注視されていたものは、「森友問題」に絡むニュース。以前から一部で指摘されていた話だが、日経新聞は「麻生財務相がG20出席断念、森友問題の審議優先」と改めて報じたほか、国会空転で懸念されていた日銀正副総裁の人事について、古屋議運委員長から「立憲民主、共産なども参加し、16日の衆院本会議で採決」との発言が聞かれていた。
そのほか、黒田日銀総裁による「現時点で金融仲介機能の悪化は生じていない」、フランス中銀総裁「資産購入の終了時期にはあらかじめコミットせず」−−といった発言が報じられている。
<< 欧米市場の見通し >>
「森友問題」や「米政権運営不安」などを背景に、市場は再びドル安・円高機運を高めつつあるようだ。また、3月期末をにらんだ日本勢のリパトリエーションなど、幾つかの需給要因も円買いを後押しする要因となっている。
一方、テクニカルにも、まだ完全に抜け切ったとは言えないが、先週末から形成してきたレンジの下限である106.25円レベルを下回って推移しており、年初来安値105.24円が視界内に捉えられていることは間違いない。マーケットが「総弱気」といっても良い状況に傾斜しつつあることが唯一気掛かりだが、ドル安方向にバイアスをかけた値動きはいましばらく続く可能性がある。
テクニカルに見た場合、移動平均の25日線は、1月9日に日足が下回って以来、ほぼ回復したことがなかったが、結果として今回も強い抵抗として作用した感を否めない。ちなみに、25日線は現在も緩やかな下降をたどっており、本日は106.75-80円に位置している。ドルが反発に転じた場合、再び抵抗として意識されそうだ。
それに対するサポートは、まず105円半ばで、割り込むようだと名実ともに年初来安値の105.24円が視界内に入ってくる。
一方、材料的に見た場合、3月のNY連銀製造業景況指数や同フィラデルフィア連銀景況指数といった米経済指標の発表が予定されている。昨日発表された米小売売上高が下振れしただけに、本日の指標も悪化した場合の反応が気掛かりだ。
米経済指標の発表を除くと、目立った要因もなく、やや動きにくそうなイメージだが、これまでの引き継ぎ事案として「森友問題」や「米政権運営不安」、「米輸入制限問題」「北朝鮮情勢」などで新たな動きがあった場合にはマーケットが一時的に荒れても不思議はないだろう。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、105.50-106.70円。ドル高・円安方向は、本日も引き続き25日線(106.75-80円)をめぐる攻防が注視されている。しっかり抜ければ107台回復も視界内に。
対するドル安・円高方向は、105円半ばが目先のサポートで、割り込むようだと名実ともに年初来安値の105.24円がターゲットとなろう。底堅いイメージもあるが、底割れにも一応要注意。(了)
オーダー/ポジション状況
関連記事
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:照葉 栗太
2024.11.23
来週の為替相場見通し『トランプトレードと円キャリーの組み合わせがドル円を下支え』(11/23朝)
ドル円は、今週前半にかけて、一時153.28まで急落する場面が見られましたが、週末にかけては一転154円台後半へと持ち直す動きとなりました。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:田代 昌之
2024.11.22
東京市場のドルは154円台後半で推移、日銀による追加利上げ観測が円安のブレーキ役に(24/11/22)
東京時間(日本時間8時から15時)のドル・円は、日本株のしっかりとした推移を材料にじり高の展開となり154円台後半で推移した。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:斎藤登美夫
2024.11.22
ドル円 値動きそのものは激しいが、結果レンジ内か(11/22夕)
東京市場はドルが小高い。やや激しめの乱高下をたどるなか、最終的にドルは高値引け。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:編集人K
2018.03.16
ドル円反発、方向感は出ず(3/16朝)
16日の海外市場でドル円は昨日の東京時間の下げを取り戻し、東京時間7:00現在は106.35とほぼ前日と同水準での推移です。
-
米ドル(USD)の記事
Edited by:山中 康司
2018.03.15
そろそろ煮詰まってきたか(18/3/15)
私が通常見ているチャートは主に6枚で、ドル円、ユーロドル、ユーロ円、日経先物、ダウ先物、NY原油(WTI)です。
-
みんなのFX トレイダーズ証券
みんなのFXはスワップもスプレッドも高水準!口座開設とお取引で最大1,010,000円キャッシュバックキャンペーン中!
取引は1,000通貨からOK、手数料も無料!eKYCで最短1時間後に取引可能
- 「FX羅針盤」 ご利用上の注意
- 掲載している情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。
- 掲載している商品やサービス等の情報は、各事業者から提供を受けた情報または各事業者のウェブサイト等にて公開されている特定時点の情報をもとに作成したものです。
- 当サイトはFXに関する情報の提供を目的としています。当サイトは、特定の金融商品の売買等の勧誘を目的としたものではありません。
- FXに関する取引口座開設、取引の実行並びに取引条件の詳細についてのお問合せ及びご確認は、利用者ご自身が各FX取扱事業者に対し直接行っていただくものとします。また、投資の最終判断は、利用者ご自身が行っていただくものとします。
- 当社はFX取引に関し何ら当事者または代理人となるものではなく、利用者及び各FX取扱事業者のいずれに対しても、契約締結の代理、媒介、斡旋等を行いません。したがって、利用者と各FX取扱事業者との契約の成否、内容または履行等に関し、当社は一切責任を負わないものとし、FX取引に伴うトラブル等の利用者・各FX取扱事業者間の紛争については両当事者間で解決するものとします。
- 当社は、当サイトにおいて提供する情報の内容の正確性・妥当性・適法性・目的適合性その他のあらゆる事項について保証せず、利用者がこれらの情報に関連し損害を被った場合にも一切の責任を負わないものとします。
- 当サイトにおいて提供する情報の全部または一部は、利用者に対して予告なく、変更、中断、または停止される場合があります。
- 当サイトには、他社・他の機関のサイトへのリンクが設置される場合がありますが、当社はこれらリンク先サイトの内容について一切関知せず、何らの責任を負わないものとします。
- 当サイト上のコンテンツに関する著作権は、当社もしくは当該コンテンツを創作した著作者または著作権者に帰属しています。
- 当社は、当社の事前の許諾なく、当サイト上のコンテンツの全部または一部を、複製、改変、転載等により利用することを禁じます。
- 当サイトのご利用に当たっては上記注意事項をご了承いただくほか、FX羅針盤利用規約にご同意いただいたものとします。