一時106円割れ、ドルの下値機運が再燃(18/3/15)

15日の東京市場は、ドル安・円高。一時は8日以来、1週間ぶりの105円台を記録する局面も観測されていた。

一時106円割れ、ドルの下値機運が再燃(18/3/15)

<< 東京市場の動き >>

15日の東京市場は、ドル安・円高。一時は8日以来、1週間ぶりの105円台を記録する局面も観測されていた。

ドル/円は寄り付いた106.25-30円を日中高値圏として冴えない値動き。本日は、3月期末を前にしたゴトー日ということで、当初は仲値不足観測なども取り沙汰されていたが、不発に終わりマーケットは逆にドル売り・円買いが優勢だった。106円を割り込み、105.80円前後へ。
その後は、106円挟みの揉み合いをたどるなか、16時時点では106.00-05円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料的に注視されていたものは、「森友問題」に絡むニュース。以前から一部で指摘されていた話だが、日経新聞は「麻生財務相がG20出席断念、森友問題の審議優先」と改めて報じたほか、国会空転で懸念されていた日銀正副総裁の人事について、古屋議運委員長から「立憲民主、共産なども参加し、16日の衆院本会議で採決」との発言が聞かれていた。
そのほか、黒田日銀総裁による「現時点で金融仲介機能の悪化は生じていない」、フランス中銀総裁「資産購入の終了時期にはあらかじめコミットせず」−−といった発言が報じられている。

<< 欧米市場の見通し >>

「森友問題」や「米政権運営不安」などを背景に、市場は再びドル安・円高機運を高めつつあるようだ。また、3月期末をにらんだ日本勢のリパトリエーションなど、幾つかの需給要因も円買いを後押しする要因となっている。
一方、テクニカルにも、まだ完全に抜け切ったとは言えないが、先週末から形成してきたレンジの下限である106.25円レベルを下回って推移しており、年初来安値105.24円が視界内に捉えられていることは間違いない。マーケットが「総弱気」といっても良い状況に傾斜しつつあることが唯一気掛かりだが、ドル安方向にバイアスをかけた値動きはいましばらく続く可能性がある。

テクニカルに見た場合、移動平均の25日線は、1月9日に日足が下回って以来、ほぼ回復したことがなかったが、結果として今回も強い抵抗として作用した感を否めない。ちなみに、25日線は現在も緩やかな下降をたどっており、本日は106.75-80円に位置している。ドルが反発に転じた場合、再び抵抗として意識されそうだ。
それに対するサポートは、まず105円半ばで、割り込むようだと名実ともに年初来安値の105.24円が視界内に入ってくる。

一方、材料的に見た場合、3月のNY連銀製造業景況指数や同フィラデルフィア連銀景況指数といった米経済指標の発表が予定されている。昨日発表された米小売売上高が下振れしただけに、本日の指標も悪化した場合の反応が気掛かりだ。
米経済指標の発表を除くと、目立った要因もなく、やや動きにくそうなイメージだが、これまでの引き継ぎ事案として「森友問題」や「米政権運営不安」、「米輸入制限問題」「北朝鮮情勢」などで新たな動きがあった場合にはマーケットが一時的に荒れても不思議はないだろう。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、105.50-106.70円。ドル高・円安方向は、本日も引き続き25日線(106.75-80円)をめぐる攻防が注視されている。しっかり抜ければ107台回復も視界内に。
対するドル安・円高方向は、105円半ばが目先のサポートで、割り込むようだと名実ともに年初来安値の105.24円がターゲットとなろう。底堅いイメージもあるが、底割れにも一応要注意。(了)

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