ドル円緩やかなリバウンド日足の赤三兵できるか(2/20)

19日は米国市場がプレジデンツデー(ワシントン大統領誕生日)で休場、上海市場等も春節休場だったために手がかりに乏しい状況だったが、

ドル円緩やかなリバウンド日足の赤三兵できるか(2/20)

【概況】

2月13日に108円を割り込んで一段安となり、2月14日には昨年9月8日安値107.32円及び107円を割り込んだ。2月16日には106円も割り込んで105.546円の年初来安値を付けた。
19日夕刻からは大幅上昇してきたユーロが反落、ドル安一服となりドル円も106円台を回復して週を終えた。
19日は米国市場がプレジデンツデー(ワシントン大統領誕生日)で休場、上海市場等も春節休場だったために手がかりに乏しい状況だったが、日経平均が428円高と大幅上昇、2月15日から3連騰となったことでドル円もジリ高を続けて夜間では106.72円まで戻した。

【5か月周期の安値を付けて下げ一服できるか?】

2016年6月24日の英国国民投票によるEU離脱決定ショックでドル円は98.97円の安値を付けた。その5か月後の11月9日、トランプ大統領誕生というサプライズでパニック的な下落で101.18円の安値を付けた。トランプラリーが一巡して2017年4月17日安値へと下落したが、その間はちょうど5か月であった。4月底から5か月後の9月8日に2017年の年間安値を付けて11月へ戻したが、昨年9月8日安値を割り込んだのがこれもちょうど5か月目となる2月16日安値となっている。
5か月毎に重要な安値を付けては戻しているので、今回もこのリズムが継続している可能性に注意がいる。2月16日の日足は長い下ヒゲをつけた陽線であり、19日も小幅続伸の陽線で終えた。20日が陽線で高値を切り上げてくれば3本連続の日足陽線=赤三兵となる。

昨年9月8日安値を割り込んだことは、108円前後を支持線、114円台を抵抗線とした昨年4月以降の往来相場型持合い圏から転落して一段安を開始した可能性が警戒されるところだが、昨年9月8日に4月17日安値を割り込んだところでも切り返しているので、安値更新がすぐに大幅下落の継続へと進むとは限らない。
2017年1月から継続しているドルの全面安基調が継続し、新たなドル安ステージに入ってきたとしても、いったん戻しを入れてくる可能性があるとすれば、特に日足が赤三兵となる場合は日足一目均衡表の9日転換線(107.66)や26日基準線(108.51)等を試す可能性があると注意する。
赤三兵に至らず106円割れしてくる場合はそうしたリバウンドの継続性が乏しく、重要な安値更新後の反発を早々に終えて新たな安値更新へ進む可能性が高まると警戒する。

【60分足 一目均衡表分析】

【60分足 一目均衡表分析】

60分足の一目均衡表では、16日午後からの上昇により19日には遅行スパンが好転、19日夜には先行スパンを上抜いてきている。2月8日深夜に先行スパンから転落して以来、7営業日ぶりの先行スパン突破のため、ひとまずはドル円の下げ一服によるリバウンド試しとし、先行スパンを上回るうちは高値を試す余地ありとみておく。しかし、せっかく上抜いた先行スパンから再び転落するところからは下げ再開、一段安へ進む可能性が高まると警戒する。先行スパンは106円台前半にある。

60分足の相対力指数は2月13日から16日への下落時において指数のボトムが切り上がる強気逆行型が続いていたが、19日の上昇で60ポイントを超え、その後も50ポイント以上を維持している。50ポイント台を維持するうちは上昇余地ありとみる。まだ弱気逆行は見られていないが、戻り高値更新時に指数のピークが切り下がるようなら弱気逆行警戒とし、50ポイント割れの状況が続き始める場合は下げ再開を疑う。

概ね3日から5日周期の短期的な高値・安値形成サイクルでは、2月10日未明安値から4日目となる2月16日昼過ぎ安値で直近のサイクルボトムを付けて上昇期に入っていると思われる。前回のサイクルトップは10日未明安値から小反発した後の持合いで形成してしまっているので、今回のトップ形成期は19日から20日夜にかけての間と仮定する。106円割れからは弱気サイクル入りによる一段安へ進みやすくなるとみる。
ただし、2週間の下落後に戻しているため、リバウンドが長引く可能性がある。2月6日安値からのリバウンドは8日まで3日弱だったが、1月27日安値からのリバウンドは丸1週間で2月2日深夜高値まで続いている。今回は直近のボトムが16日のため、107円台乗せ、維持へと進む場合は22日未明のFOMC前後までリバウンドが続く可能性にも注意する。

以上を踏まえて当面のポイントを示す。
(1)当初、106.50円を支持線、107円を抵抗線とみておく。
(2)106.50円を上回るうちは上昇余地ありとし、19日夜高値106.72円超えからは107円乗せを試すとみる。107円到達では戻り売りも出やすいとみるが、107円台を維持し始める場合は直近の安値から2円規模の反騰と仮定して107.50円前後試しを想定する。107.50円以上は反落警戒圏とみる。
(3)106.50円割れの状況が続く場合は弱気転換注意とするが、106.20円までで切り返す場合は上昇再開、継続の可能性ありとする。106円割れからは新たな弱気サイクル入りと仮定して16日安値105.546円試しを想定する。
(4)20日夜へリバウンド基調が継続の場合は21日も高値を試しやすいとみるが、直前高値から0.50円以上の下落が発生する場合はリバウンド一巡からの下げ再開に注意する。(了)<9:15執筆>

【当面の主な予定】

2/20(火)
休 場 中国(旧正月)
06:45 (NZ) 10-12月期 四半期PPI 前期比 (前期 1.0%、予想
09:30 (豪) 豪準備銀行(RBA)、金融政策会合議事要旨公表
19:00 (独) 2月 ZEW景況感調査(期待指数) (1月 20.4、予想 16.2)
24:00 (欧) 2月 消費者信頼感 速報値 (1月 1.3、予想 1.1)

2/21(水)
休 場 中国(旧正月)
17:30 (独) 2月 製造業PMI、速報値 (1月 61.1、予想 60.5)
17:30 (独) 2月 サービス業PMI、速報値 (1月 57.3、予想 57.0)
18:00 (欧) 2月 製造業PMI、速報値 (1月 59.6、予想 59.2)
18:00 (欧) 2月 サービス業PMI、速報値 (1月 58.0、予想 57.6)
23:00 (米) ハーカー米フィラデルフィア連銀総裁、講演
23:15 (英) カーニー英中銀(BOE)総裁、講演
24:00 (米) 1月 中古住宅販売件数 年率換算 (12月 557万件、予想 561万件)
24:00 (米) 1月 中古住宅販売件数 前月比 (12月 -3.6%、予想 0.7%)
28:00 (米) 米連邦公開市場委員会(FOMC 1/30-1/31会合分)議事要旨公表

オーダー/ポジション状況

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