<< 東京市場の動き >>
18日の東京市場は、111円前半での乱高下。40ポイント程度のレンジ内で上下に振れたものの、明確な方向性を示すことはできなかった。
ドル/円は111.25円レベルで寄り付いたが、積極的な動意に乏しい。しばらくは111.20-40円といった狭いレンジ内での一進一退となった。
そののち、ボックス圏を上抜け日中高値である111.50円レベルを記録するも、結果「ダマシ」となり、逆に下値を試す展開に。111.10円レベルまで値を崩す局面も観測されていた。16時時点では111.20-25円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、日経平均株価は大引けで2日続落となったものの、ザラ場ベースでは1991年11月以来、約26年2ヵ月ぶりとなる2万4000円台を一時記録した。
一方、材料的に注視されていたもののひとつは、幾つかの米国ファクター。なかでも、ロイターのインタビューにおけるトランプ米大統領の発言が物議を醸していた感を否めない。たとえば、「ロシアは北朝鮮を支援している」「政府機関の一部閉鎖は起こり得る」などが話題を呼んでいたようだ。
それとは別に、共同通信が報じた「マティス米国防長官は北朝鮮問題に関する20ヵ国外相会合に先立つ15日の夕食会で、核・ミサイル開発を進める北朝鮮への対応に関し、米国は準備をしている。戦争計画もあると発言していたことが分かった」も、注目材料のひとつに
<< 欧米市場の見通し >>
大きな流れは依然としてドル安方向にバイアスがかかるも、目先は下値トライも仕切り直しか。むしろ、テクニカルに見た場合に重要な111.70-80円レベルを「しっかり」超えてくるようだと、単なる調整ではなく基調転換を考える必要さえ出てくるだろう。
ちなみに、昨年11月のケースでは目先高値から3.9円、率にして3.4%程度のドル安進行で基調が転換しているが、今回は1月高値を起点とした場合は下げ幅・下げ率とも不十分。しかし、昨年12月高値の113.75円を起点とすれば、前者が3.55円、後者は3.1%強となかなか近い数字となる。本格的なドルの基調転換にも、一応の注意を払っておきたいところだ。
テクニカルに見た場合、昨日は抜けられなかった目先高値113.39円を起点とした下げ幅のフィボナッチ38.2%戻し111.40円を、本日の東京時間に一時上抜けてきた。フィボナッチの観点では、さらなる戻りをたどっても不思議がない。
そんなドルの次の上値メドは、同じフィボナッチの半値(50.0%)戻しにあたる111.80円で、少し手前の111.70-75円には移動平均の200日線も位置している。一段のドル戻りも否定できないが、ドルの上値は抵抗が多く、頭は重そうだ。
一方、材料的に見た場合、12月の住宅着工件数や1月のフィラデルフィア連銀景況指数といった米経済指標のほか、モルガンスタンレーなどによる決算発表も予定されている。それらは当然要注意。
また、「米債務上限問題」のほか「米政権運営不安」なども依然として気掛かりだが、ここ最近はユーロの動きが相場のかく乱要因となることが少なくなく、結果としてドル/円相場にも影響を及ぼすこともままある。そうした意味において、バイトマン独連銀総裁など欧州要人の発言にも注意が必要だろう。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.70-111.80円。ドル高・円安方向は、本日の東京高値111円半ばが最初の抵抗。ただ、抜けても移動平均の200日線が位置する111.70-75円をはじめ、112円手前でもテクニカルポイントは多い。
対するドル安・円高方向は、111円前後に弱いサポートが位置しており、割り込めば110円半ば、直近安値の110.19円などがサポートに。(了)
オーダー/ポジション状況
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