<< 東京市場の動き >>
6日の東京市場は、ドル安・円高。前日とは裏腹に、「寄り付き高・大引け安」に近い右肩下がりの展開で、クロスを含めて円の強さが目に付いた。
ドル/円は112.55-60円で寄り付いたものの、前日NYの流れを継ぎ、ドル売り・円買い優勢の値動き。オープン直後に日中の高値を記録し、その後は緩やかな右肩下がり。日経平均株価が一時500円を超える下げ幅を記録したことなどもあり、夕方には112.05-10円まで値を下げる局面も観測されていた。16時時点では、安値から小戻した112.20-25円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなかビットコインが大幅高となり、一時12000ドル台をつけるなど史上最高値を更新していた。
一方、材料的に注視されていたものは、幾つかの米国ファクター。たとえば、前日に「米大統領がパレスチナ議長と電話会談し、大使館移転方針を伝達」するなか、ホワイトハウスから「トランプ大統領がエルサレムを首都と認定、米大使館の移転も決定」との発表が。また、サンダース米大統領補佐官による「延長措置間に合わず政府機関閉鎖の可能性も」との発言も報じられ、一部で話題に。
そのほかでは、スカイニュースによる「英警察、爆発物によるメイ首相暗殺計画を阻止」との報道や、政井日銀審議委員からは「金融システム不安定化のリスク大きくない」などといった発言も聞かれている。
<< 欧米市場の見通し >>
マーケットを取り巻く環境をみると、「北朝鮮ファクター」などへの警戒感もくすぶるが、独英を中心とした欧州政治情勢や、幾つかの内容を取り混ぜた米国情勢への警戒感が強い。話を米国だけに絞っても、いわゆる「ロシアゲート事件」のほか、ここにきて「トランプ大統領がエルサレム首都認定問題」、「8日に期限切れとなるつなぎ予算問題」−−などが新たに浮上し、ドルの弱材料となってきた感も否めない。
なお、最後に取り上げた「8日に期限切れとなるつなぎ予算問題」については、本日のNY時間に「議会下院が22日までのつなぎ予算の採決を行う」もようで、その動静を注視しているとの声も聞かれていた。
テクニカルに見た場合、本日東京時間のドル安・円高を受けて、週明け4日早朝に空けたのち埋め切れていなかった112.15-35円のギャップを、しっかりと埋めてきた。勢いからすると、ドルの続落も懸念されるところだが、112円台を辛うじて維持したこともあり、下値リスクが急速に高まってきたというわけでもなさそうだ。111.65-70円に位置する移動平均の200日線をサポートに、ドルは底堅く推移する可能性もある。
一方、材料的に見た場合、11月のADP雇用統計が発表される予定となっており、まずはそれに要注意。週末に発表される米雇用統計の先行指標とも言われているだけに、数字如何によっては相場が荒れる可能性も。ちなみに、10月のプラス23.5万人に対し、今回の予想値はおよそプラス19万人程度とされている。
また、前述した「米つなぎ予算の採決」や、非公開ながらトランプ・ジュニア氏が下院情報特別委員会で行う、「ロシア疑惑に関する証言」などへの警戒感も根強いようだ。
統計の先行指標とも言われているだけに、数字如何によっては相場が荒れる可能性も。ちなみに、10月のプラス23.5万人に対し、今回の予想値はおよそプラス19万人程度とされている。
また、前述した「米つなぎ予算の採決」や、非公開ながらトランプ・ジュニア氏が下院情報特別委員会で行う、「ロシア疑惑に関する証言」などへの警戒感も根強いようだ。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.70-112.70円。ドル高・円安方向は、移動平均の25日線や一目均衡表の基準線が位置する112.70-80円の攻防にまずは注視。抜ければ、一目の先行帯の雲の上限が位置する113.25円レベルなどがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、一目の転換線が位置する111.95-00円、移動平均の200日線が位置する111.65-70円などが目先のサポートか。それらを割り込むようだと、直近安値の110.84円もみえてくる。(了)
オーダー/ポジション状況
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