<< 東京市場の動き >>
23日の東京市場は、おおむね揉み合い。111円前半、30ポイント程度のレンジ取引で明確な方向性はうかがえなかった。
ドル/円は111.20-25円で寄り付いたものの、新規材料難に加え、東京市場が休場とあって総じて動意が乏しい。参加者も乏しく、寄り付きレベルを中心とした111.05-40円程度のボックス相場に終始した。16時時点では、111.20-25円で推移し、欧米時間を迎えている。
ただ、そうしたなかユーロ/円やポンド/円は、やや大きな値動き。たとえば、ユーロ/円は131円半ばで寄り付いたのち、131.20円台まで値を下げたあと、113.80円台までの反騰高をたどっていた。
一方、材料的に注視されていたもののひとつは、北朝鮮関連のニュース。毎日新聞が「国連安保理、来月中旬に北朝鮮の非核化を議題とする閣僚級会合へ」と報じるなか、新華社からは「中国、外相会談で韓国のミサイルシステム追加配備をけん制」との報道が観測されていた。また、聯合ニュースによる「韓国大統領府、五輪期間中の米韓軍事演習中断を検討」とのニュースも伝えられている。
<< 欧米市場の見通し >>
ドル高値114.74円から4円近い下げを記録しており、調整局面入りした感は否めない。テクニカル的にも、移動平均の200日線など重要とされるポイントを幾つかも割り込んでいることは気掛かりだ。また、ポジション的に見た場合でも、依然として円ショートが残存しており、リスクという点では下方向にバイアスがかかりそう。
しかし、米感謝祭という日柄的なターニングポイントを迎えたことで、調整の動きは一旦鈍る、つまりここからの下値は限られそうとの見方もジワリと聞かれ始めた。少なくとも、一気に110円割れトライといった様相にはないのかもしれない。
テクニカルに見た場合、一目均衡表においては、昨日112円レベルに位置した先行帯の雲の上限をNYクローズでもしっかりと割り込んできたほか、移動平均の200日線が位置する111.70-75円も下回ってきた。
まだ完全ではないが、昨日もレポートしたチャートの形状に着目した「目先高値114.73円を中心としたシンメトリー(左右対称形)をたどる可能性」−−は取り敢えず崩れた感がある。このあとの注目は、来週にかけて110.80円台まで上昇してくる一目の雲の下限をめぐる攻防だろう。割り込むようだと、さらなるドルの下押しも否定できなくなる。
一方、材料的に見た場合、本日はNYが米感謝祭で休場となることもあり、米経済指標の発表や通貨当局者の講演などはとくに予定されていない。アジア時間と同様に、欧米時間も新規材料難の様相だ。
ただ、継続案件である「米税制改革の行方」「ロシア・ゲートをめぐる問題の進展状況」などには引き続き要注意であるほか、ここ最近はユーロやポンド、豪ドル、NZドルなどの動きが市場動意をけん引することも少なくないだけに、それら通貨に関するニュースにも一応の注意を払っておきたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.80-111.60円。ドル高・円安方向は、まず本日アジア高値の111.40円レベルが最初の抵抗。抜けた場合は昨日割り込んできた移動平均の200日線がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日のアジア時間にトライするも割り込めなかった111円レベルをめぐる攻防にまずは注目。ちなみに、9月安値107.32円を起点とした上げ幅の半値(50.0%)押しが111.05円レベルに当たることもあり、111円前後はなかなか強いサポートと考えられている。(了)
オーダー/ポジション状況
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