日本株は大幅続落、米株の動きは如何に!?(11/13夕)

週明け13日の東京市場は、113円半ばを中心とした揉み合い。30ポイント強の狭いレンジ内で一時ドル高に振れたが、結局「行って来い」、ドル高は続かなかった。

日本株は大幅続落、米株の動きは如何に!?(11/13夕)

<< 東京市場の動き >>

週明け13日の東京市場は、113円半ばを中心とした揉み合い。30ポイント強の狭いレンジ内で一時ドル高に振れたが、結局「行って来い」、ドル高は続かなかった。

ドル/円は113.40-45円と前週末のNYクローズに比べ、やや円高レベルで寄り付いたものの、そのあとは緩やかな右肩上がり。日中高値である113.70-75円を記録したのち、しばらくは揉み合いとなるも、再び下落に転じて「行って来い」に。16時時点では113.40-45円と寄り付きに近いレベルで推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか先週は週末にかけて連日荒れ模様だった日経平均株価は、本日も値動きが荒い。そのうえで、大引けは4日続落、前週末比300円の大幅安となっていた。

一方、材料的に注視されていたもののひとつは、北朝鮮情勢。国営ロシア通信が、先月、北朝鮮の代表団がマトビエンコ・ロシア上院議長と会談した際、「米国を核攻撃する用意が整った、とするプーチン大統領に宛てた書簡を手渡した」と報じる一方で、トランプ大統領がツィッターに「金北朝鮮委員長と友人になるよう努める」と投稿したことが思惑を呼んでいた。
そのほかでは、週末に含めて英国に関する報道が幾つか。英紙サンデー・タイムズは、「国議会の保守党議員40人がメイ首相に対する不信任を表明する書簡の署名に同意した」報じるなか、仏紙ジュルナル・デュ・ディマンシュは、英国のEU離脱交渉に当たる欧州委員会バルニエ首席交渉官がインタビューで、「英国との交渉失敗の可能性はある」と発言したとされ、やはり一部で物議を醸していたという。

<< 欧米市場の見通し >>

日本株、日経平均株価については本日を含めて4日続落で、楽観ムードは完全に鳴りを潜めた。ただ、「バブル」と言われ続けて久しいNYダウをはじめとした米株は、不安定ではあるものの、まだ底堅さを保っており、為替市場においてもドル下支えの一因となっていることは間違いない。本日も、まずは米株の動きに注意を払いたい。
ただ、それ以外でも「かつてのロシア疑惑やパラダイス文書をめぐる疑惑の拡大」をはじめ、材料的には決してドル安要因が少なくないことが気掛かり。仮に米株が本格的に崩れるようだと、ドルも連れ安、さらなる下値トライがあっても不思議はないだろう。

テクニカルに見た場合、チャートを見れば一目瞭然なように、過去3週間ほどは113.00-114.75円といったボックスを形成している感がうかがえる。また、先週末からと、考えれば形成レンジはさらに狭まり113.10-80円と1円にも満たず、方向性は極めて乏しい状況が垣間見える状況だ。
まずは後者である80ポイント程度のボックス圏を、そして抜けた場合には前者のレンジを上下どちらにブレークするのかも、その方向性を注視してみたい。

一方、材料的に見た場合、本日はこれといった米経済指標の発表などが予定されておらず、そうした意味では動きにくそうな雰囲気。しかし、コンスタンシオECB副総裁そして黒田日銀総裁による講演が予定されており、それらを警戒する参加者は少なくないようだ。米国主導ではなく、ユーロなど主導で相場が動意づく可能性もある。
また、前述した「かつてのロシア疑惑やパラダイス文書をめぐる疑惑の拡大」に関する発言や報道などのほか、ASEAN首脳会談など予定されている国際会議と、それを受けた北朝鮮情勢にも一応要注意か。そろそろ威嚇の意味での軍事行動が観測されてもおかしくはない、などとする声も聞かれていた。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.90-113.90円。ドル高・円安方向は、まず本日東京高値の113.70-75円で、抜ければ114円台回復が視界内に捉えられ、前回高値の114.07円、114.34円などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、直近安値の113.10円レベルをめぐる攻防にまず注視。ただ、割り込んでも113円円前後はフィボナッチのサポートや、10月31日安値(112.95円)などが位置しており、引き続き底堅いイメージは残る。(了)

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