ドル円見通し 株安からのリスク回避で安値更新(11/10)

11月9日は日経平均が大乱調となった。前場は前日比469円高の23382円まで上昇してこの間の最高値を更新したが、午後からは一転して急落、

ドル円見通し 株安からのリスク回避で安値更新(11/10)

【概況】

11月3日夜の米雇用統計後に上昇して6日午前には114.73円の高値を付けたが、その後は反落、7日夜へ戻したものの高値を切り下げて8日夜に113.39円まで一段安、9日午前には日経平均上昇を好感して114.06円まで戻したが、午後からは日経平均が急落、米国の大規模減税実施が先送りされる懸念もあってNYダウも一時250ドルを超える下落となる中、10日未明には113.093円まで一段安となった。
9月8日からの上昇で初めて114円台に到達した10月23日から27日にかけての1週間は高値を1円弱の反動安を消化しつつも高値更新を繰り返してきたが、今週は逆に6日午前高値からは凡そ1円規模で下落し、戻り高値を切り下げて一段安するという真逆のパターンで下げている。

【株安と米減税実施先送り懸念】

11月9日は日経平均が大乱調となった。前場は前日比469円高の23382円まで上昇してこの間の最高値を更新したが、午後からは一転して急落、この日の安値22522.83円までは高値からは860円安の暴落となった。大引けにかけては安値から346円戻し、前日比は45円安に落ち着いたが、先高期待が続く中でも相当程度に高値警戒感、高所恐怖症があったために高値を買いついていた投資家が狼狽売りに回ったということだろう。安値から戻したところはまだ先高期待も根強くあるということだが、ここまで大上昇してきたため、いつ天井であったとしても不思議ではない。万人総強気の中で天井を付けるものであり、それが天井だったというのは後からわかることだ。現状は「もうは、まだなり」なのかもしれないが、「まだは、もうなり」の可能性もあるところ。日経平均の日足は上ヒゲとともに長い下ヒゲをつけた大波乱線。

日経平均の下落からドル円も一段安へ進んだが、米国市場時間でもNYダウが一時253ドル安と急落したため、深夜から10日未明へとドル円も続落した。

米上院財政委員会のキャシディー議員は共和党の財政改革法案に法人税減税の実施を2019年に先送りすることが盛り込まれ、医療保険制度改革法における個人の保険加入義務付けの廃止は盛り込まれていないと述べた。この減税先送りによる失望が株安を招き、リスク回避感からドル円は下落した。
米上院共和党が公表した税制改革案では、法人税率(現行35%)を20%に引き下げる時期を2019年と従来案から1年遅らせるとされた。このため2018年の税率20%実現を期待していた市場は失望した。既に審議入りしている下院共和党案では法人税率20%の実施時期を2018年と規定しているため、共和党内がまとまらず、税制改革案の年内成立は難しいのとの懸念が高まった。
NYダウはこの日の安値で23310ドルまで下落、一時は前日比253ドル安となったが、引けにかけては戻して結局101.42ドル安の23461.94ドルで終了した。長い下ヒゲを付けており、買いそびれてきた投資家にとってはバーゲン買いとなったようだが、連日の様に史上最高値更新が続いた流れには大きなヒビが入った印象だ。

【60分足 一目均衡表分析】

【60分足 一目均衡表分析】

60分足の一目均衡表では、9日午前の上昇場面では遅行スパンが好転、先行スパンに潜りこんだが、午後からの急落で遅行スパンは再び悪化、先行スパン突破に失敗して転落した。6日午前高値から戻り高値切り下がりが続いており、先行スパンがその抵抗となってきているので、強気回復には先行スパン突破から9日昼高値を上抜く必要があり、できないうちは一段安警戒とみる。

60分足の相対力指数は8日夜の下落で27ポイントまで下落、9日夜安値更新時は29.8ポイント止まりで指数自身はやや切り上がっており、強気逆行型を形成している印象がある。50ポイント超えから上昇継続なら9日の戻り高値を試す可能性ありとみるが、50ポイント超えを維持できないうちは逆行型を連続的に発生させつつ安値を更新する可能性に注意する。

概ね3日から5日周期の高値・安値形成サイクルでは、11月6日午前高値から二段下げとなってきたが、8日夜安値から反発し、6日午前高値からも3日目に入っているため、9日午前時点では8日夜安値を直近のサイクルボトムとした強気サイクル入りと考えたが、113.70円割れからは弱気転換注意として8日夜安値試しとし、さらに底割れからは新たな弱気サイクル入りとして13日から15日夜への下落と1125円台後半試しを想定するとした。

9日夜へ一段安しているため、底割れによる弱気サイクル入りとして13日夜から15日夜への下落期に入っていると仮定する。強気転換は戻り高値切り下がりパターンを破る必要があるので、9日昼高値を上抜けないうちは一段安警戒とみる。

【今日のポイント】

(1)113.50円から113.85円にかけてを戻り抵抗帯とし、113.50円以下での推移中は一段安警戒とみる。
(2)113円割れから続落の場合は112.50円から112.00円のゾーンを試す可能性ありとするが、112.50円以下は突込み警戒、反発注意とみる。
(3) 113.85円超えからは9日昼高値試しとみる。9日昼高値を上抜けないうちは113.50円割れからの下げ再開とみるが。高値更新の場合は114.50円前後へ戻しに入る可能性ありとみる。
(4)米長期金利低下傾向、サウジ情勢、米税制改革法案の不透明さ、株安は円高要因。それらが晴れないと下落基調が続く可能性ありと注意する。(了)<8:35執筆>

【当面の主な予定】

11/10(金)
トランプ大統領 ベトナム訪問 APEC首脳会議出席、演説

08:50 (日) 10月 マネーストックM2 前年比 (9月 +4.1%、予想 +4.1%)
13:30 (日) 9月 第三次産業活動指数 前月比 (8月 -0.2%、予想 -0.1%)
24:00 (米) 11月 ミシガン大学消費者信頼感指数 速報値 (10月 100.7、予想 100.6)
28:00 (米) 10月 財政収支 (9月 +80億ドル、予想 -400憶ドル)


トランプ大統領 フィリピン訪問

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