猫の目相場で動静読みにくいが上値は重そう(11/1夕)

1日の東京市場は、ドルが小じっかり。113円後半で形成レンジは狭いがドルは底堅く、また一時114円台回復をうかがう局面も観測されていた。

猫の目相場で動静読みにくいが上値は重そう(11/1夕)

<< 東京市場の動き >>

1日の東京市場は、ドルが小じっかり。113円後半で形成レンジは狭いがドルは底堅く、また一時114円台回復をうかがう局面も観測されていた。

ドル/円は寄り付いた113.60-65円を日中の安値に、ドルが堅調裡。じり高推移をたどるなか、目先の抵抗だった113.80円レベルを超えると、113.95円レベルまで上値を伸ばしている。ただ、結局114円台は回復できずに上げ渋るとドルは小緩み、16時時点では113.80-85円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、値動きが限られたドル/円を尻目にNZドルが大商い。早朝に発表されたNZの雇用統計が好数字になったことが好感されると、対円では77.60円台から78.70円レベルへ1円を超える上昇が観測されていた。

一方、材料として話題になっていたものは、NYマンハッタンで起こった「テロ」と思しき事件と、米税制改革をめぐる動き。後者に関しては、トランプ米大統領から「減税は過去最大になるだろう」とのツイートが観測される反面、米下院歳入委員長から「共和党の税制法案を2日に公表」と一日先送りする旨の発言が聞かれていた。
そのほか、韓国大統領からは「北朝鮮を核保有国とは認められない」、米食肉団体CEOによる「日米首脳会談で自由貿易協定(FTA)の進展を見込まない」との発言も報じられている。

<< 欧米市場の見通し >>

大きな意味では113円台から114円台半ばまでのレンジなのだが、そのなかでトレンドが日替わりで交代するような「猫の目相場」となっている。思わぬドルの弱材料が台頭し、下がるかと思いきや反発に転じるというタチの悪い値動きだ。
ともかく、トレンドをしっかり把握しにくい値動きとなっており、動静も読みにくいが、過去半年程度114円半ばがドルの抵抗になっているなど、ここからのドルの上値が重いことは間違いなさそう。ドルは続伸したにせよ、上昇も限られそうだ。

テクニカルに見た場合、ドルはジワリと上値リスクをうかがわせてきたが、前述したように今年5月以降は大雑把にいって114円半ばが強い抵抗となっている。このあともドルが続伸した場合、「強い抵抗」となっている114円半ばをしっかりと超えられるかどうかがポイントのひとつとなるだろう。
抜ければ当然115円台が見えてくる反面、今回もレジストされるようだと、過去2回、今年5月と7月のようなドル安方向への基調転換を否定出来ないかもしれない。

一方、材料面ではこのあと、10月のADP雇用統計や同ISM製造業景況指数といった重要な米経済指標が発表される予定となっているほか、FOMCによる声明発表も実施される見込みだ。それらは当然要注意で、FOMCについては「12月利上げの地ならし前進が見られればドル買い要因」との指摘も聞かれていた。
それとは別に、日経平均株価が前日比で400円を超える急反発を見せたこともあり、NYダウなど米株に対する期待感も強く、その動静にはしっかりと注意を払いたい。

以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.40-114.40円。ドル高・円安方向は、まず114円レベルで、抜ければ直近高値を含めた114円半ばレベルがターゲットに。そのレベルも抜けるようだと115円台が見えてくる。
対するドル安・円高方向は、113.45-50円に位置する一目均衡表の転換線が最初のサポートか。割り込むようだと、移動平均の25日線などが位置する113円前後を目指す展開となりそうだ。(了)

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