<< 東京市場の動き >>
26日の東京市場は、小幅にドル安・円高。値動きそのものも40ポイント程度に留まるなか、前日NY時間の流れもあり、早朝を高値にドルはやや冴えない値動きとなった。
ドル/円は寄り付いた113.70-75円レベルを日中高値に、緩やか右肩下がり。一時は113.30円台まで値を下げ、週間安値の113.25円をうかがう局面も観測されている。
しかし、そのレベルではビッドも厚く小反発に転じるも上値は重く、113.60円台で上げ渋り。113円半ばを中心とした一進一退をたどるなか、16時時点では113.60-65円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、前日に連騰記録が16で途切れた日経平均株価は、本日再び上昇。前日比32円高を記録し大引けた。
一方、材料として話題になっていたものは、北朝鮮情勢なども絡めた米国関係のニュース。一例を挙げると、FOXニュースによる「米大統領、イエレンFRB議長再任を依然検討」、新華社は「米中首脳が電話会談、トランプ氏訪問を調整」、米紙WSJは「米下院歳入委トップ、確定拠出年金を見直す可能性ある」−−などといった報道が観測されている。
そのほか、「カタルーニャ自治州首相、スペイン上院の喚問を拒否」との報道や、ブルームバーグは、浜田内閣官房参与が「インフレ目標未達で日銀を批判するのは誤り」と述べたと報じていた。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日の欧米時間にドルは114.24円まで値を上げたものの、またもや114円台に定着できず。NYクローズは113円台後半で、以降、本日の東京時間も113円半ば挟みで若干ドルが冴えない値動きとなっている。底堅い一方で、上値も重いという状況に変化はなく、短期的な方向性は依然として乏しいままだ。実際、今週の相場はいまだ113.25-114.25円といった1円レンジに収まっている。目先のポイントは、引き続き形成している狭いボックス相場を上下どちらに抜けていくのか、まずはその方向性に注目してみたい。
テクニカルに見た場合、明確な方向性が乏しい。昨日NY時間はレンジの上抜け、本日東京時間は逆にレンジの下抜けをトライするも、ともに失敗に終わった格好にある。基本的には前述した今週のレンジである113.25-114.25円を中心とした値動きが予想されるとともに、まずは足もとのボックス圏をどちらに抜けていくのか、その方向性が注視されている。
ちなみに、レンジを上抜けた場合には7月11日高値の114.49円や、心理的なフシ目である115円を目指す展開が予想される反面、下回った場合には一目均衡表の基準線をはじめとする複数のテクニカルサポートが位置する112円半ばから後半がターゲットに。
一方、材料面ではこのあと、10月のカンザスシティ連銀製造業活動指数や9月の中古住宅販売成約指数といった米経済指標が発表されるほか米7年債の入札、カシュカリ・ミネアポリス連銀総裁による会合での挨拶なども予定されており、それらは当然要注意。また、米国ファクター以外では、注目のECBによる政策金利発表とドラギ総裁の会見が実施される見込みで、内容如何ではユーロ/ドルやユーロ/円が荒れ模様となり、それがドル/円の変動に影響を与える可能性も指摘されていた。
なお、それ以外で気掛かりなのは昨日大きく値を下げたNYダウなど米株の動きと、米政権運営に関する不安が再燃していること。後者については、米共和党重鎮である上院外交委員会委員長のコーカー議員など「身内」から大統領批判が相次いでおり、先行きが懸念されている感も否めない。
以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、113.20-114.30円。ドル高・円安方向は、113.80円レベルに弱い抵抗が存在しており、抜ければ昨日高値の114.24円、7月高値114.49円がターゲットとなる。
対するドル安・円高方向は、本日東京で割り込めなかった113.35円レベル、あるいは今週安値の113.25円レベルなどの攻防がまずは注視されているようだ。しっかりと割り込むようだと112円台突入も。(了)
オーダー/ポジション状況
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