ユーロ ECB理事会を控え神経質な動き
ECB理事会を控えた26日の東京市場でユーロは神経質な動きの中で強含みに推移しました。
昨晩、米株式市場の反落とECBの量的金融緩和縮小発表前のポジション調整にユーロドルが予想外に伸びた流れを受けて、本日の東京市場でユーロドルは1.18台にのせて取引が始まりました。東京時間に入っても、昨晩一時3月以来の水準に上昇したドルの長期金利が低下を続けたことなどでドルが売られたこともあり、ユーロドルは極短期的なレンジの上値めどと目されていた一目均衡報の基準線1.1837に一時到達する動きとなりました。
改めて今晩のECB理事会の結果のステートメントとその後のドラギ総裁の記者会見の内容の予想をおこりそうな確率の高い順番に並べると、
@ 金利変更は無い
A フォワードガイダンスの変更は無い
B 金融の緩和的状況維持、継続を強調
C 来年の量的緩和縮小の方針を表明
D 必要に応じ量的緩和再拡大もあるとの文言を残す。
E 買い入れの最終期限を明言しない。
F 量的緩和策縮小の詳細は債券買い入れの延長期間と購入金額の組み合わせで表現され9ヵ月延長で月間600億ユーロの買い入れ額を半減させ300億ユーロとする。
といったあたりになるでしょうか。
Fの確率が一番低いとしたのは、期間と買い入れ額の予想の見方が分かれていて、期間は6-12ヶ月、買い入れ金額は200億ユーロから400億ユーロまで予想の幅があるためです。
この組み合わせの結果がが今晩のユーロ相場をめぐってひとつの焦点となっていることは間違いありませんが、可能性は低そうですが、もしA〜Eに異変があった場合には相場が乱高下する可能性が高く、一応注意が必要です。
ECBの政策発表は今晩20:45、ドラギ総裁の記者会見は21:30からです。
ユーロは今晩のECBの内容を見るまでは先が読めませんが、ECBはここまで慎重に市場との対話を進めてきており、サプライズは少なそうです。ただ、仮に市場の想定どおりで無事イベントを通過したとしても、今晩はカタルーニャ問題も山場を迎えつつあり、その後も気が抜けません。
カタルーニャ州のプチデモン首相は26日から27日まで開催される州議会で独立宣言を行うことに傾きつつあると地元紙に報じられており、一方スペイン政府も今日明日にかけて上院でのカタルーニャ州の自治権の停止ないしは制限の採決を実施する予定です。
州議会の開催時間は再三変更されて現在は本日午後からとなっており、議会での首相の演説内容が注目されます。
テクニカル的にはユーロドルは現在一目均衡表の雲の中央に位置しており、上方向は最近のユーロドルの頭を抑えてきた転換線が本日は1.1837に下降、その上はさすがに賞味期限切れ間近とは思われるものの未だしっかりとは越えていない9月のヘッドアンドショルダーのネックラインの延長が1.1883、一目均衡表の雲の上限1.1907。対するサポートは弱いながら転換線、21日移動平均線、5日移動平均線が1.1780-90近辺に密集、1.1730台に89日移動平均と雲の下限がサポート。その下は8月安値1.1662と10月安値1.1670を結ぶ線の延長1.1673が最終的な防衛線となります。
序盤の欧州株価指数先物はまちまちの展開です。
オーダー/ポジション状況
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