<< 東京市場の動き >>
週明け9日の東京市場は、112円半ばを中心とした揉み合い。東京が休場となることもあり積極的な動意は手控えられ、価格変動も限られた。
112.55円レベルと、上方向にわずかなギャップを受けて寄り付いたのち、112.25-30円まで続落。「荒れる月曜日早朝相場」は今週も顕在かと思われたが、じりじりと値を戻しギャップを埋めたのちは、動意がなくなった。112.55-65円といった10ポイント程度のボックス、ベタ凪相場になると、16時時点では112.55-60円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料として話題となっていたものは、本日も継続案件である北朝鮮情勢と日本の政局。前者については、聯合ニュースが「韓国と米国の軍当局は北朝鮮・朝鮮労働党の創建記念日(10日)を控えて引き上げた北朝鮮への監視と警戒態勢を維持している」と報じるなど、明日のXデーを前に緊張感が高まっている感がうかがえた。
対する後者は、読売新聞が最新世論調査の結果を公表するなか、自身が否定しているにもかかわらず根強い「小池・希望の党党首(東京都知事)の衆院選出馬観測」などが依然として思惑を呼んでいたようだ。
<< 欧米市場の見通し >>
先週末に発表された米雇用統計のうち、非農業部門雇用者数はまさかのマイナスとなったものの、「ハリケーンの影響を受けたもの」という見方から、指標発表後にドルはむしろ買い進まれている。米経済状況や金利面などに着目した場合、依然としてドル高基調は続く見込みで、114円台に迫るあるいは突破する可能性も否定できない。とくに今週は、米FRB幹部の講演が相次ぐだけに、強気発言が続くようだとドルの支援要因となりそうだ。
しかし、気掛かりなのは北朝鮮情勢で、10日の朝鮮労働党創建記念日に向けて再び挑発行動にでる、などとみる向きも少なくない。また、22日の投票日に向けた日本の政局、とくに世論調査なども内容如何では相場の波乱要因になっても不思議はないだろう。
テクニカルに見た場合、過去数日は時間足など短期のチャートを見ると、よほど112円台の居心地が良いのか、先週末の米雇用統計発表前後の数時間を除くと、ほぼ112円台の値動きに収れんされている感を否めない。このあとNYの休場もあり、本日のところは基本的に居心地の良い112円台での一進一退が続く公算が大きいかも知れない。
なお、足もとの112円台というレンジを上抜けた場合のターゲットは先週末高値の113.44円、逆に下抜けた場合は111円半ばを目指すことになりそうだ。
一方、材料面を見た場合、本日はとくべつ目立った予定はない。緊張感は依然として高いものの、北朝鮮関連でとくに動きがなければ、ドル/円のみならず相場全体が動意の乏しいものとなる可能性もある。
以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.30-113.00円。ドル高・円安方向は、112.80-85円に位置する一目均衡表の転換線が最初の抵抗で、抜ければ113円台回復も。ただ、本日中に直近のドル高値113.44円接近など困難か。
対するドル安・円高方向は、ここ最近ドルが何度も下げ止まっている112.20-30円レベルの攻防が注視されている。割り込めば、移動平均の200日線が位置する111.90円レベルがターゲットに。(了)
オーダー/ポジション状況
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