ドル円レンジ相場継続、対主要通貨ではドル上昇
5日の海外市場でドル円は112円台後半を中心とした狭いレンジでの取引に終始しました。
昨晩発表された米指標のうち8月の製造業受注、耐久財受注等の数字が予想を上回り、また、今年FOMCでの投票権を持つフィラデルフィア連銀のハーカー総裁が12月3度目の利上げを想定していると発言、カンザスシティ連銀のジョージ総裁も追加的緩和を強く求めたことなどから、12月の利上げ確率が84%まで上昇、ドルは主要通貨に対して強含みました。ただ、対円では連日重い112円台後半を抜けられず、前日の取引レンジを下回る小動きとなり、東京時間7:00現在は112.80レベルとほぼ前日と同水準で取引されています。
昨晩注目された9月のECB理事会議事要旨では、量的緩和の来年以降の調整の選択肢についての議論が行われ、ユーロ高への懸念が同意された様子が明らかになりましたが、当日の記者会見での情報の範囲内であった一方で、「インフレが非常な長期にわたって政策委員会の目標に遠く及ばない水準であり、しかもまだその状態が継続しそうであることへの不安が幅広く表明された」との表現が政策委員会のハト派的スタンスと受け止められユーロは下落、対ドルで一時1.16台、対円でも一時132円割れと最近のレンジの下限で取引されています。
市場は今晩の米雇用統計待ち。今週発表されたADP雇用統計でもハリケーンの影響が現れており、非農業部門雇用者数の増加は通常より低めの8万人程度の増加が見込まれています。ただし、影響は短期間にとどまるものと考えられていることから、多少予想より数字が悪化しても年内再利上げの妨げとなる可能性は低く、為替相場への影響は限定的と思われます。逆に数字が予想を上回る場合には来週以降のドル買い安心感が広がり、ドル円も113円台の足場固めにかかりそうです。
オーダー/ポジション状況
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