<< 東京市場の動き >>
4日の東京市場は、ドル安・円高。内容的には、円が強いというよりドルが弱い展開で、夕方にかけ、ややドル売り・円買いが加速した感もある。
112.85-90円で寄り付いたのち、しばらくは揉み合い。10ポイント程度のベタ凪となったが、途中で突然崩れると一気に112.50円レベルへ。米金利の低下に加え、前日比46円高で寄り付いた日経平均株価が一時マイナス圏に沈んだことなどが嫌気されていたという。
そののち再びレンジ取引に入ったものの、夕方にかけてドルが再下落すると、112.40円近くまで下げ、本日のドル安値を記録した。16時時点では112.55-60円で推移し、欧米時間を迎えている。
一方、材料として話題となっていたものは、引き続き北朝鮮情勢と日本の政局。たとえば前者について、FNNが「日米首脳が日本時間4日夜に電話会談を行うことが明らかになった」と報じていた。
また、そのほかでは、次期FRB議長人事に関するニュースも話題となっており、ブルームバーグによると、「トランプ米大統領側近が最終候補者リストを取りまとめている」とされるなか、「イエレン氏は検討されているが、側近の多く賛成してない」と伝えられている。
<< 欧米市場の見通し >>
昨日も報じたように北朝鮮情勢に日本の政局、次期FRB議長人事、スペイン・カタルーニャ問題など、材料はある意味豊富なのだが、いずれも決め手に欠け、次の明確な方向性を示す指針にはなっていない。予断は許さないものの、それら要因に気を配りつつ、目先はレンジ内での一進一退が続くとの見方も少なくないようだ。
そうしたなか、個人的に気掛かりなのは2日連続で最高値を更新しているNYダウ。もちろん本日も続伸する可能性は否定出来ないものの、かなり前から「バブル」との指摘を聞かれるなかでの上昇をたどっているだけに、それほど遠くないタイミングで調整が入る局面があっても不思議はない気がしている。
テクニカルに見た場合、ドル高基調そのものに変化はないものの、目先は調整局面に入ったような値動きだ。
昨日筆者が懸念した、時間足など短期のチャートを見た際、「3日記録したドルの高値が前回(9月27日)高値を抜けきれず、ダブルトップをつけたようにみえなくもない」なか、ドルが軟化に転じているだけに、イメージはあまり良くない。大きく崩れるイメージには乏しいものの、ドルの続落にも一応要注意。
一方、材料面を見た場合、本日は注目材料が相次ぐ。まずは、週末に発表される米雇用統計と相関性の高さが指摘される先行指標、9月のADP雇用統計が発表されるほか、9月のISM非製造業総合指数など別の重要米経済指標が発表される予定だ。
また、次期FRB議長に関する噂などが取り沙汰されるなか、イエレンFRB議長がコミュニティ・バンキング会議で挨拶をする予定となっており、こちらも要注意。さらには、前記したように日本時間4日夜に電話会談を行うとされる日米首脳の会談内容にも注目が集まっている。
以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、112.10-113.30円。ドル高・円安方向は、直近だけで2度上値をレジストされている113.20-25円が最初の抵抗。上方向の抵抗が少ないことから抜ければ114円台回復も視界内に。
対するドル安・円高方向は、一目均衡表の転換線が位置する112.35円レベル、次いで移動平均の200日線が位置する112円前後などの攻防が注視されている。とは言え、仮に割り込んでもサポートは多く、大きく崩れるイメージには乏しいだろう。(了)
オーダー/ポジション状況
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