10月相場、注目材料多く動静読みにくい(10月第一週)

先週のドル/円相場は、3週続けてのドル高・円安。一時は113円台を回復するなどドルはさらに値を上げる展開で、対円以外でもドルの強さが目に付いた週だった。

10月相場、注目材料多く動静読みにくい(10月第一週)

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先週のドル/円相場は、3週続けてのドル高・円安。一時は113円台を回復するなどドルはさらに値を上げる展開で、対円以外でもドルの強さが目に付いた週だった。

ここ数週間は「荒れる月曜日早朝」が続いていたものの、先週は久しぶりに平穏。前週末のNYクローズに程近い112.10-15円で週明けを寄り付いた。
その後、111円半ばまで小緩む局面も見られたが底堅く反発に転じると、前週に記録したドルの戻り高値112.72円を超えただけでなく、ストップロスを巻き込みつつ113.26円まで一時値を上げている。高値を記録したのちは、さすがに調整の動きが優勢となり、1円ほど下押しするも市場の押し目買い意欲は強く下げきれず。結局、週末のNY市場は112円半ばレベルで大引け、越週している。

一方、週間を通した主な材料のひとつは、継続案件の「日本の解散・総選挙」。28日に安倍首相が衆院の解散を正式に宣言するなか、「小池都知事が新党である『希望の党』の代表就任」「民進党の前原代表が党両院議員総会で、希望の党との事実上の合流を提案」−−など関連ニュースが怒涛の如く吹き荒れていた。
そのほかでは、こちらも継続案件である「北朝鮮情勢」に関する報道などが散発的に観測されたほか、イエレンFRB議長をはじめとした米通貨当局者の講演が相次いだことで、その発言内容ならびに米金利の動きなどがマーケットの波乱要因となっていた感も否めない。

<< 今週の見通し >>

名実ともに10月相場入りしたことで、まず注目される要因のひとつは需給になる。ここ最近は有力企業が四半期ごとに決算を発表しており、以前ほど「中間期末」が重要視されなくはなったが、それでも「中間期末」を乗り越え、年末に向けての新たな四半期入りしたことで、需給要因の変化には注意を払いたい。
一方、今週以降、材料的にも色々と豊富な状況だ。ファンダメンタルズ面では週末に発表される9月の雇用統計を中心に注目の米経済指標が発表されるほか、中国が国慶節で連休となるなか、北朝鮮が具体的な軍事行動に動くことが出来るのかといった点や、日本の衆院総選挙に向けた票読み情勢なども相場の波乱要因となりかねないだろう。また、俄かに注目を集め始めているFRBの後任議長人事なども、場合によっては相場に影響を与える可能性がある。

テクニカルに見た場合、ドル高基調そのものは依然として変化がなく、少し長い目で見た場合には7月高値の114円半ばを目指す展開を予想する向きが多い。
しかし、短期的には、目先高値からの調整が非常に浅い状態であるため、いま一段の押しを予想する声も聞かれている。ちなみに、ドルの下値メドを幾つか挙げると、移動平均の200日線が位置する112円前後、直近上げ幅の23.6%戻しにあたる111.85円レベル、日足・一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置する111.55円、移動平均の52週線が位置する111.35円レベル−−などで、111円台にテクニカルポイントは目白押しの状況だ。

一方、材料的には、先にも記したように注目要因が目白押し。週末にかけては、やはり米雇用統計が意識されることになるだろうが、週の前半は日本の政治要因やFRB議長人事などが相場の波乱要因となるのかもしれない。
また、一般的な材料とは別に、少し変わった(?)ところでは、今週がノーベル賞の発表ウィークにあたることで、それを注視する声も聞かれていた。仮に4年連続で日本人が受賞したということになれば、株価にとってのポジティブ要因、為替にもジワリと影響がでても不思議はない。

そんな今週のドル/円予想レンジは、111.00-114.00円。ドル高・円安については、先週記録したドル戻り高値の113.26円が最初の抵抗で、抜けると113円台に抵抗が少ないだけに一気に114円台をうかがう展開となる可能性も。
対するドル安・円高方向は、200日線が位置する112円前後の攻防にまず注視。ただ、割り込んでも、前述したように111円台に各種テクニカルは多く、かなり底堅いイメージだ。

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