<< 東京市場の動き >>
週明け25日の東京市場は、一時ドル高に振れるも「行って来い」。先週末に記録したドルの戻り高値112.72円に接近する局面もあったが、終わってみればオープンレベルに近く、ドルの上値も限られた。
ここ1ヵ月ほど、「荒れる月曜日の早朝相場」をたどっているが、今週もそうした値動きを引き継ぐ展開に。先週末のNYが112円レベルで大引けるなか、今週は112.10-15円とわずかではあるものの下方向にギャップを空けて寄り付いている。
その後もドルは堅調に推移し、112.50-55円の日中高値を記録としたが勢い続かず。一転して緩やかな下降をたどり、寄り付きレベルの112.10円レベルまで軟化するなど、「行って来い」。16時時点では112.25-30円で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、若干動意の鈍い感もあったドル/円とは裏腹に、ユーロやポンドなどが荒れ模様。とくにユーロは、週末のドイツ総選挙の結果を受けて、上方向に大きなギャップを空けて寄り付いたが、対円ではそれを埋めてさらに続伸するという値動きをみせた。
一方、材料面として話題となっていたもののひとつは、各国政治要因。前日に選挙のあったドイツやニュージーランドに絡むニュースが幾つか報じられたほか、かくゆう日本も菅官房長官から「25日午後6時に安倍首相が(解散に関する)会見実施」との発言が聞かれていた。
また、関連するものとして、「安倍首相が茂木再生相に対し、2兆円規模の新しい政策パッケージの年内取りまとめを指示」「小池都知事が新党である『希望の党』の代表就任」、解散・総選挙の煽りを受けて「麻生財務相が来月のG20財務相・中銀総裁会合を欠席へ」などといった報道も別途観測されている。
<< 欧米市場の見通し >>
大きな流れはドル高・円安だが、短期間でドルが上昇してきただけに、足もとはやや足踏み状態となっている感も否めない。ただ、ここまでの様相を見る限り、価格調整ではなく時間調整といった色彩が濃く、ドル/円もかなり底堅いイメージだ。大崩れする展開は目先見込みにくいか。高値推移を続ける米株や北朝鮮情勢などをにらみつつ、予断は許さないものの、ドル/円の底堅い値動きはまだしばらく続く可能性もある。
テクニカルに見た場合、先週末のNYクローズベースでは維持することが出来なかった移動平均の200日線(112.10-15円)を、本稿執筆段階では上回っている。このままNY終値で超えることが出来るかどうか、まずはそこに注目したい。
ちなみに、ドルの上値メドは先週末高値の112.72円で、超えれば113円台回復も否定出来ない。それに対するドルの下値メドは、早朝に空けてしっかり埋めきれていない112.00-10円のギャップ、一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置する111.55円レベルなどとなる。
一方、材料面を見た場合、8月のシカゴ連銀全米活動指数や9月のダラス連銀製造業活動指数といった米経済指標が発表されるほか、ダドリーNY連銀総裁などによる講演も予定されており、それらにまずは要注意。
また、発言ということでは、菅官房長官が示した前述の「午後6時に安倍首相が(解散に関する)会見実施」も一応の注意を払いたい。どこまで新味のある話が出るのか不明だが、海外勢の好むネタであるだけに、たとえ一時的にせよ相場の変動要因として取り沙汰される可能性もある。
以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、111.70-112.80円。ドル高・円安方向は、まず本日の東京高値である112.50-55円の攻防が注視され、抜ければ直近の戻り高値である112.72円あるいは113円レベルが視界内に。
対するドル安・円高方向は、現在わずかながら上回っている112.10-15円の移動平均の200日線がサポートとして寄与するのかどうかにまずは注目。下回ると、一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置する111.55円レベルがターゲットに。(了)
オーダー/ポジション状況
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