ドル円 米FOMC注視、発表前後は波乱含みか(9/20夕)

20日の東京市場は、111円半ばでおおむね揉み合い。NY時間に予定されている米FOMC待ちの様相で、しっかりとした方向性は示されず、積極的な動意も乏しかった。

ドル円 米FOMC注視、発表前後は波乱含みか(9/20夕)

<< 東京市場の動き >>

20日の東京市場は、111円半ばでおおむね揉み合い。NY時間に予定されている米FOMC待ちの様相で、しっかりとした方向性は示されず、積極的な動意も乏しかった。

111.55円レベルで寄り付いたものの、様子見ムードが強く、111.35-65円といった30ポイント程度のボックス圏内での一進一退に終始している。本日はゴトー日(5・10日)だったが仲値を中心とした需給的な偏りもさほど聞かれず、また昨日400円近く上昇して大引けた日経平均株価もほぼ横ばい推移でともに材料視されなかった。結局、16時時点ではやや小安い111.45-50円で推移し、欧米時間を迎えている。

一方、材料面として話題となっていたもののひとつは、北朝鮮情勢。前日のNY時間にはトランプ米大統領が国連演説で「北朝鮮を完全に破壊する」と述べ物議を醸したが、そののちグテレス国連事務総長から「北朝鮮危機、外交的手段で解決望む」との発言が聞かれたり、「北朝鮮の国連代表がボイコット、トランプ氏演説前に退席」との報道が観測されたりしている。また、「日米韓の防衛当局が北朝鮮情勢について、テレビ会議を実施」したようだ。
それ以外では、「東芝が半導体子会社・東芝メモリの売却先を“日米韓連合”に正式決定」と報じられ、株式関係者の一部では話題となっていた。

<< 欧米市場の見通し >>

なかば予想どおりというべきなのか、前述したように、国連演説でトランプ米大統領が過激なコメントを発しており、北朝鮮の反応が気になるところだ。スグに、ということではないにせよ、北朝鮮が再びミサイル発射などの行動に出る可能性も否定できず、動静には十分に注意を払いたい。
そうしたなか、本日最大の関心は米FOMCの結果発表とイエレンFRB議長の記者会見。なかでも「ドットチャートの形状変化」ならびに「FRB議長のインフレ見通し」が警戒されている。いずれにしても、米金利情勢をめぐり、相場はかなりの荒れ模様をたどるといった見方をする向きも少なくない。

テクニカルに見た場合、心理抵抗である112円に乗せられなかったばかりか、昨日のNY終値ベースでは一目均衡表の先行帯の雲の上限(111.60円レベル)を超えることも出来なかった。リスクが上向きであることは疑いないが、ドルの上値もかなり重い感を否めない。
ちなみに、112円台に乗せたあとのドル上値メドは移動平均の200日線が位置する112.20-25円で、それを超えると7月高値114.49円を起点としたフィボナッチの76.4%戻しに当たる112.80円レベルがターゲットに。

一方、材料面を見た場合、8月の中古住宅販売件数など幾つかの米経済指標発表が予定されているものの、よほどの数字とならない限り影響は限定的か。
マーケットの関心は、ほぼFOMCに集中しており、果たしてどういった見通しが示されるのか、発表前後の相場情勢には注意を払いたい。また、それ以外では「国連総会における一般討論演説」などにも引き続き要注意。

以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.80-112.30円。ドル高・円安方向は、昨日記録したドルの戻り高値である111.90円レベルならびに、心理抵抗に当たる112円の攻防にまずは注視。抜ければ、112.20-25円に位置する移動平均の200日線がターゲットとなりそうだ。
対するドル安・円高方向は、昨日NY時間安値の111.20円レベルが最初のサポートで、下回れば週初に空けた110円後半のギャップなどを目指す展開も。(了)

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