<< 東京市場の動き >>
週明け18日の東京市場は、小動きだがドルが小高い。8月以降にほとんど超えたことのなかった111円レベルをしっかりと回復、取引時間の多くをその111円台で推移している。
今週も「荒れる月曜日早朝」は健在。先週末のNYを110.80-85円で大引けたドル/円は、下方向にギャップを空け111.00-05円で寄り付きとなった。直後に111円を割り込み日中安値を付けたが、以降はドルが堅調裡。東京休場で商いが薄いなか、夕方には111.40円レベルをつけて先週末のドル戻り高値を更新した。16時時点では111.30-35円という日中最高値圏で推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか、別途NZドルを中心としたオセアニア通貨とポンドが荒れ模様。とくに後者のポンドは、対円で一時151.50円レベルまで値を上げ、先週末に記録した年初来高値に面合わせしている。
一方、材料面として話題となっていたもののひとつは、週末からテレビや新聞などで相次ぎ報じられた「日本の早期衆院解散・総選挙」観測。ちなみに、本日の早朝、ドルがキャップアップして寄り付いた背景のひとつが、このニュースだったと言われている。
もうひとつの要因は、引き続き北朝鮮情勢で、米CBSテレビはティラーソン米国務長官の発言として「中露に北へのさらなる対応を迫る」などと報じていた。
<< 欧米市場の見通し >>
北朝鮮への警戒感は依然として根強いものの、先週末にも報じたように、それが果たして「円買い要因」となるのか、それとも「円売り要因」となるのか、マーケットでも意見の相違が聞かれ始めている。
そうしたなか、米ファンダメンタルズや金利情勢に関心を寄せる向きも少なくなく、今週最大の関心事と言えば20日に予定されている米FOMCの結果発表とイエレンFRB議長の記者会見だろう。また、単体で見た場合は上値が重そう、などといった声もあるが、ポンド/円などクロスが牽引する格好でドル/円は連れ高、さらなる上値を試す可能性も否定出来ない。
テクニカルに見た場合、まだザラ場ベースではあるものの、8月以降ほぼ超えたことがなかった111円を超えただけでなく、以降111円を下回ることがないというドルの強さばかりが際立っている。
チャートで見た次のテクニカルポイントは、一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置する111.60円レベルで、その少し上の111.75円は7月高値114.49円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しとなる。それらを抜ければ、いよいよ112円台が視界内に。
一方、材料面を見た場合、9月のNAHB住宅市場指数といった米経済指標の発表が予定される予定となっており、それらにまずは要注意。前述したように20日にFOMCの政策金利発表を控えていることで、米ファンダメンタルズへの関心も高い。良好な内容であれば問題ないが、仮に悪い内容が出たりすれば失望を誘い、一時的にドル売りが強まる展開もありそうだ。
また、それ以外では安倍首相のNY訪問もあり、引き続き北朝鮮情勢を軸とした要人会談などにも注意を払いたい。
以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.80-112.10円。ドル高・円安方向は、一目均衡表の先行帯の雲の上限が位置する111.60円レベルならびに、7月高値114.49円を起点とした下げ幅のフィボナッチ61.8%戻しとなる111.75円など。超えれば112円台回復も。
対するドル安・円高方向は、本日の早朝に空け、いまだ埋め切れていない110.80-95円といったレベルにわずかに空いたままのギャップの攻防にまずは要注意。(了)
オーダー/ポジション状況
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