<< 東京市場の動き >>
13日の東京市場は、110円台前半を中心とした揉み合い。日中を通した変動は30ポイント程度で、様子見ムードの強い相場付きだった。
110.10-15円で寄り付いたものの、積極的な動意は観測されず。東京市場は大雑把に言って110.00-30円程度のレンジ取引をたどっており、方向性は乏しかった。16時時点では、110.05-10円のという寄り付きとほぼ同レベルで推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか、値幅そのものは決して広くなかったがNZドルが対円などで乱高下。
一方、材料面として話題となっていたもののひとつは、北朝鮮情勢。米国の北朝鮮分析サイト「38ノース」のアナリストが「北朝鮮の核実験場で新たな活動、衛星画像が示す」との見解を示したと報じられたが、影響はそれほど大きくなく限定的だった。
また、豪中銀のハーパー氏から「利上げ正当化には成長が弱過ぎる」とのコメントが聞かれたものの、ドルや円だけでなく、当の豪ドルへの影響も限られている。
<< 欧米市場の見通し >>
マーケットを取り巻く懸案事項の「北朝鮮情勢」と「米ハリケーン」だが、前者については国連安保理決議が昨日発表され、予想どおり北朝鮮はそれを非難・威嚇するコメントを発表した。とは言え、状況に一時期ほどの切迫感はなく、地政学リスクが後退した感を否めない。また、後者も米フロリダに上陸した超大型ハリケーン「イルマ」による経済的損失が当初予想の半分以下といった見方が広がっており、リスク回避ムードは萎んでいる。
いずれにしても、市場筋の関心が再び米ファンダメンタルズや金利動向などに目が付き始めてきた感がうかがえ、発表される米経済指標などをにらみつつ、ドルはさらなる上値を試す可能性も否定出来ない。
テクニカルに見た場合、再三再四指摘している8月31日の目先ドル高値110.67円を起点とした目先下げ幅を参考にしたフィボナッチでは、76.4%戻しの109.85-90円もしっかり上抜けており、100%戻しの110.67円が視界内に捉えられてきた。
また、一目均衡表の観点からすると、遅行スパンが早晩日足を上抜くことが予想されるほか、先行帯の雲の下限が今後急速に垂れさがり、今週末には110.75円レベルまで落ちてくる。一連の過程で、日足が雲の下限を上抜くとの見方も聞かれるなど、一時期までの完全弱気ムードが改善されつつことは間違いない。
一方、材料面を見た場合、8月の生産者物価指数など幾つか米経済指標の発表は予定されているほか、米財務省による30年債入札が実施される見込みで、それらにまずは要注意。とくに前者については、数字如何でドルの買い要因になるとの期待感を込めた指摘も聞かれていた。
さらに、堅調推移をたどる米株式相場や、上昇傾向が続き米長期金利などをはじめとしたほかの金融市場の動きにも警戒を払いたい。
以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、109.50-110.70円。ドル高・円安方向は、本日の東京時間高値の110.30円レベルの攻防にまずは注視で、抜ければ8月31日高値の110.67円がターゲットに。
対するドル安・円高方向は、移動平均の25日線が位置する109.45-50円が最初のサポートで、割り込むようだと一目均衡表の基準線などが位置する109.10-15円などを目指す展開も。
オーダー/ポジション状況
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