ドル軟調 北朝鮮の緊張継続とFRB理事のハト派発言で
米国の連休明けとなった5日の海外時間にドル円は続落、アジア時間早朝は109円を割り込んで108.50近辺まで下げてきています。
北朝鮮はスイスで行われた軍縮会議で、「米国にはこれからも我が国から贈り物が届くだろう」とミサイル試射と核実験の継続を示唆、対してトランプ大統領は「米国の軍事製品を日本と韓国が大量に購入することを認める」とツイッターでつぶやきました。また、中国とロシアは北朝鮮への追加経済制裁について否定的な立場を明確にしており、主要国の対応に足並みの乱れも見られます。
北朝鮮をめぐる緊張継続にリスク回避の動きから金、円、米債券などに買いが強まり、10年物米国債の利回りは昨年11月以来となる2.06%まで低下しています。
昨晩はまた、FRBのブレイナード理事が講演で「インフレ率が当局の目標に向けた軌道にあると我々が確信できるまで追加の引き締めには慎重になるべきだ」と発言、このこともドルの頭を押さえることとなりました。
9日に建国記念日を迎え新たな挑発行為が懸念される北朝鮮への警戒感は根強く、本日もドルの上値は重そうです。
一方、今すぐに下値を試す雰囲気では無いながら、8月29日の安値108.27や年初来安値の108.13も接近しており、このままじりじりとその水準まで下げた場合、ドル売りが加速する可能性もあり要注意です。
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