ドル円中期テクニカル
昨日は北朝鮮のミサイルが日本上空を通過したことからリスクオフの動きで円高が進行し、いったんは買い戻しも出たものの欧州市場序盤に休み明けのLDN勢がユーロドルとともにドル円でもドル売りで動いたことから一時108.27レベルと4月につけた年初来安値108.14と並ぶ水準まで円高が進行しました。
その後、NY市場ではペンタゴンが北朝鮮のミサイルを脅威ではないと発言したことをきっかけに、リスクオフの巻き返しが急速に進み株高、円安の動きとなり、本日の東京市場でドル円は110円の大台回復にまで水準を切り上げる動きとなっています。果たして、円高は終わってしまったのか、あるいは戻した後に再び円高となるのか、週足チャートを見ながら中期テクニカルの観点で今後の見通しを立てたいと思います。
ドル円週足チャートをご覧ください。
ドル円週足
3月以降上下を繰り返していますが、昨日の安値が6月安値を下抜いたことで多くの参加者は年始来安値を視野に入れることとなりました。ただ、同水準は2016年安値99.02と2016年12月高値118.66の半値押しの水準で、これまでも買いが出てくる水準となっていました。その後円安に揺り戻しが入っていますが、明日まで米韓合同演習は続きますし、1日にはアノマリー的にドル高値をつけやすい米国雇用統計、そして9日は北朝鮮の建国記念日と安心してリスクオンというには懸念材料が多すぎます。
チャートの値動きとしても、黄緑で示した平行線、もしくは緑で示した平行線、いずれにしても下降チャンネルの中での推移を続けていると見ることが妥当で、目先は10円の大台が中長期的にも黄緑、緑で示したレジスタンスラインが戻しの限界点となってくるものと考えられます。ターゲットとしては、先ほどの2016年安値と2016年12月高値の61.8%押しとなる106.52。
また更に長期で見て2015年高値125.86を起点とした2016年安値までの下げ、その後の12月までの戻し、そして2017年に入ってからの下げで考える逆N波動から計算される50%フィボナッチ・エクスパンションが105.24となり、こちらはちょうど昨年の大統領選前後の水準と重なります。
引き続き、これらのターゲットを視野に入れた円高トレンドを考えながら、ドル円は戻り売りが出やすい流れにあると見ています。
オーダー/ポジション状況
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