<< 東京市場の動き >>
18日の東京市場は、3日連続のドル安・円高。しかし、109円台前半を中心とした変動で、レンジも終日を通して40ポイント程度に留まっている。
寄り付いた109.55-60円が日中高値。ドルは終日を通して冴えない値動きをたどったものの、大きく崩れることもなく、下値は109.15円レベルまで。つまり、109.15-60円といった40ポイント強の狭いレンジ内で一進一退となるなど、明確な方向性はうかがえなかった。16時時点では109.15-20円で推移して、欧米時間を迎えている。
なお、ドル/円以外の通貨ペアも全般的に動意が乏しく、値動きも限定的。新規材料に乏しかったことあり、次の材料待ちといった様相だった。
一方、材料面としては、北朝鮮に絡む要因として、「日米が外務、防衛担当閣僚協議(2プラス2)を実施し、北朝鮮の非核化へ圧力強化で一致」、北朝鮮の国連代表部が「米の脅威続く限り、核開発は継続」との声明を発表したと報じられている。
また、「日米外相が会談、トランプ氏来日へ準備進行で一致」とのニュースも伝えられたが、いずれも相場への具体的な影響となると限定的だった。
<< 欧米市場の見通し >>
4月のドル安値と6月、そして今回、合計3度の108円台記録で、チャート的には「トリプルボトム」を付けた感。それもあり、ようやくドルの本格上昇が期待されると見ていたものの、なにやら先行きに暗雲が立ち込めてきた感を否めない。109円レベルがかろうじて維持されており、まだ踏みとどまってはいるが、さらなるドル安・円高の進行にも一応要注意。
確かに、材料面を考えると、落ち着きを取り戻しつつあるとはいえ、北朝鮮情勢への漠然とした不安はまだ残っているうえ、ここにきて「白人至上主義」を容認したと受け取れるトランプ大統領の発言を受けた米政権不安が再燃していることなどが新たなドル安要因として浮上してきた感が強い。ちなみに、後者に関しては、昨日もトランプ氏が自身のツイッターに、南北戦争で奴隷制存続を訴えた南軍関連の記念碑や銅像を撤去する動きが全米で加速していることについて「愚かだ!」と投稿、こちらも新たな火種になる可能性が取り沙汰されていた。
テクニカルに見た場合、イヤな雰囲気はうかがえるが、109-111円といったボックス圏の下限はまだかろうじて維持されている。ただ、109円を割り込んだ場合には、直近安値の108.72円、そして年初来安値の108.13円が視界内に捉えられそうだ。
なお、週末ということで週足の観点で見た場合、108.65円レベルに位置する一目均衡表の先行帯の雲の下限をめぐる攻防が注視されている。仮に、NYクローズベースで下回って引けるようだと、来週以降、ドルはさらなる下値を試す展開となるかも知れない。
一方、材料面を見た場合、8月のミシガン大学消費者信頼感指数の発表や、カプラン・ダラス連銀総裁などによる講演も予定されており、それらにまずは要注意。また、20日まで実施される「NAFTA再交渉会合」も、協議において『為替条項』が追加されるのか否かといった点に着目し動静を注視したい。
さらに、気掛かりなのは、前述したようなトランプ大統領の失言(!?)を受けた米政権への不安だろう。CNNによると、与党・共和党内からも大統領を批判する声が出始めているとされ、政権を揺るがす問題へと発展する危険性すら取り沙汰されているという。
以上を踏まえた本日欧米時間のドル/円予想レンジは、108.70-109.90円。ドル高・円安方向は、109.60円レベルなどに弱い抵抗が散見され、その少し上のレベル109.80-85円には一目均衡表の転換線が位置している。それらを抜ければ、110円台回復も。
対するドル安・円高方向は、直近安値である108.72円の攻防注視。6月にも近いレベルでドルは下げ止まっており底堅いイメージもなくはないが、下回れば108.13円の年初来安値がターゲットとなるだろう。(了)
オーダー/ポジション状況
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