ドル円 値動き荒いがレンジ内、米GDPを注視(7/28夕)

28日の東京市場は、小幅ながらドル安・円高。ただ、下値は110.80円台までと、若干底堅さもうかがわせており、明確な方向性はうかがえなかった。

ドル円 値動き荒いがレンジ内、米GDPを注視(7/28夕)

<< 東京市場の動き >>

28日の東京市場は、小幅ながらドル安・円高。ただ、下値は110.80円台までと、若干底堅さもうかがわせており、明確な方向性はうかがえなかった。

111.25円前後で寄り付いたのち、111.30-35円の日中高値を記録したが買いは続かず。その後は111円挟みのレンジ取引で、明確な方向性が示させなかった。16時時点では111.00-05円とドルはやや小安いレベルで推移し、欧米時間を迎えている。
なお、そうしたなか、本日もユーロ/円を中心とした一部通貨ペアで荒れた値動きが観測されていた。

一方、材料面としては、「稲田防衛相が辞表提出、安倍首相が受理」するなか、米国務省報道官からは「防衛相辞任は日米連携に影響せず」との発言が聞かれていた。また、朝鮮中央通信が報じた「北朝鮮の金委員長が半月ぶり公開活動」に端を発した「ミサイル発射の延期」なども市場の一部で思惑を呼んでいたという。
さらに、夕方にかけては、「米上院がオバマケア一部撤廃を否決」したことに続き、トランプ米大統領による「オバマケアを崩壊させ、それから取引しよう」といった内容の発言も報じられていたようだ。

<< 欧米市場の見通し >>

明確な方向性は乏しいものの、ドルの上値は重そうで、敢えてリスクを指摘すればドル安方向にバイアスがかかりそう。ただ、その場合でもかつてのように、110円を一気に割り込み、108-109円台に向けてドンドンとドル安・円高が進行する雰囲気ではない。7月も後半になり市場参加者が乏しくなっており、流動性も低くなっているだけに油断は禁物だが、結局のところ、値動きは荒っぽいもののレンジ内の変動に留まる可能性が高そうだ。

テクニカルに見た場合、本日は週末ということで日足だけでなく、週足ベースの動きにも要注意。そのなかでも気になるのは、週足・一目均衡表の先行帯の雲の上限(112.20-25円)をめぐる動きか。それに対するドル安方向は若干遠いが、今週109.90円レベルに位置する移動平均の52週線を維持できるかどうかになる。
ちなみに、後者については昨年11月13日週に52週線を週足が上抜いて以降、まともに下回ったことがない。したがって、テクニカルには、52週線で支えられている限り、「ドルの基調はまだ強い」と言えるのかも知れない。

一方、材料的に見た場合、幾つか注目要因があるものの、もっとも注視されるのは発表される4-6月期の米GDP統計・速報値か。ちなみに、事前予想は前期比年率プラス2.7%程度となっており、1-3月期の同プラス1.4%から大幅に改善する見通し。予想を下回っても前期比の改善が見込まれるだけに、初期反応はドル買いとの指摘も聞かれるが、来週にかけてISM製造業指数や雇用統計などが発表されるだけに、影響は一時的に留まる可能性も取り沙汰されていた。
なお、それ以外では、いまだ落とし所の見えない「オバマケア」法案や、「ロシアゲート」事件をめぐる動きなどにも注意を払いたい。

そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.40-111.70円。ドル高・円安方向は、引き続き一目均衡表の先行帯の雲の上限(111.25円レベル)が最初の抵抗で、抜ければ移動平均の25日線や昨日高値などが位置する111.60-75円、200日線が位置する112円前後などがターゲットに。
対するドル安・円高方向は、本日東京安値を含む110.75-90円は時間足など、短期的に見て何度が下げ止まっているなかなか強いサポートレベル。割り込むようだと、110.35円レベルに位置する一目均衡表の先行帯の雲の下限が視界内に。

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