<< 東京市場の動き >>
25日の東京市場は、ドル安・円高。前日に記録したドル安110.63円を更新できなかったが、それでもドルは110.80円台まで値を崩してきている。
110.05-10円で寄り付いたのち、当初はドル買い・円売りが優勢。ゴトー日で仲値不足観測が噂されるなか、19,979円で寄り付いた日経平均株価が2万円の大台を回復したことなどが材料視されていたという。ドルは111.35円レベルの本日高値を記録している。
しかし、そうした動きが一服するなか、CNNが「北朝鮮、数日中にミサイル発射の兆候」と報じたことを嫌気する動きも加わり、ドル売り・円買いが強まると、そのまま111円割れ。結局、110.80-85円まで続落、16時時点でも安値圏の110.90-95円で推移したまま、欧米時間を迎えている。
一方、CNN報道を除いた材料面としては、「NZの蓄牛14頭がマイコプラズマ感染症」との報道があったほか、トランプ米大統領が自身のツィッターで、「ロシアゲート」対応に関して司法長官を再び批判、それを背景にした「米司法長官更迭観測」も一部で取り沙汰されていたという。
また、別にメルシュECB理事から「ユーロ圏の基調インフレは徐々に上昇へ」との発言が聞かれていた。
<< 欧米市場の見通し >>
依然としてリスクという点ではドル安方向にバイアスがかかるものの、目先高値から2週間、価格的には4円近く値を下げ、ようやく落ち着きを取り戻してきた感もある。予断は許さないが、昨日レポートしたように、市場の一部からは「反転するとすれば、25-26日のFOMCを受けて」−−といった指摘も聞かれているだけに、単に下げ止まっただけでなく流れの変化にも注意しておく必要があるのかも知れない。
テクニカルに見た場合、ザラ場ベースでは一時下回ったが、NYクローズでは一目均衡表においては先行帯の雲の下限(110.75-80円)を上回るなど、紙一重のところで底堅いイメージも。
ただ、上値についても同じ一目均衡表の雲の上限がドルの戻りを阻みそう。ちなみに、雲の上限は今週1週間を通し111.25円レベルでの横ばい推移が見込まれている。結果、本日に限れば111円挟み、一目の雲の中を中心とした一進一退が続く公算が大きいようだ。
一方、材料的に見た場合、5月のS&Pケースシラー住宅価格指数や7月消費者信頼感指数、同リッチモンド連銀製造業指数など発表される米経済指標にまずは注目。とくに、これまで発表された「7月指標」はあまり冴えない内容となっているものが多いことから、その内容を注視する向きが少なくないようだ。
また、それ以外では、前述したような「米司法長官更迭観測」が取り沙汰されるなど、引き続き米政権運営や経済政策に対する不安感が根強いだけに、それらに関する続報などにも注意を払いたい。
そんな本日欧米時間のドル/円予想レンジは、110.50-111.60円。ドル高・円安方向は、一目均衡表の雲の上限が位置する111.25円レベルが最初の抵抗に。抜ければ、移動平均の75日線が位置する111.50-55円や同200日線が位置する111.95-00円などがターゲットとなる。
対するドル安・円高方向は、一目均衡表の雲の下限が位置している110.75-80円、昨日安値の110.63円などがサポートとして意識されそうだ。割り込むようだと、心理サポートの110円ちょうどなどが視界内に入ってくるだろう。(了)
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